$xy$平面において、連立不等式 $\begin{cases} |x-y| \le 2 \\ (x-2)(x+3y-2) \le 0 \end{cases}$ が表す領域を$D$とする。 (1) 領域$D$を図示せよ。 (2) $(x, y)$が領域$D$内を動くとき、$r = \sqrt{x^2 + (y+1)^2}$の最小値を求めよ。

代数学不等式領域図示距離最大・最小
2025/6/30
はい、承知しました。問題を解いていきます。

1. 問題の内容

xyxy平面において、連立不等式
{xy2(x2)(x+3y2)0\begin{cases} |x-y| \le 2 \\ (x-2)(x+3y-2) \le 0 \end{cases}
が表す領域をDDとする。
(1) 領域DDを図示せよ。
(2) (x,y)(x, y)が領域DD内を動くとき、r=x2+(y+1)2r = \sqrt{x^2 + (y+1)^2}の最小値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 領域DDの図示
まず、xy2|x-y| \le 2を変形する。これは2xy2-2 \le x-y \le 2と同値であり、
{xy2xy2\begin{cases} x - y \le 2 \\ x - y \ge -2 \end{cases}
{yx2yx+2\begin{cases} y \ge x - 2 \\ y \le x + 2 \end{cases}
次に、(x2)(x+3y2)0(x-2)(x+3y-2) \le 0について場合分けをする。
場合1:x20x-2 \ge 0 かつ x+3y20x+3y-2 \le 0
{x2y13x+23\begin{cases} x \ge 2 \\ y \le -\frac{1}{3}x + \frac{2}{3} \end{cases}
場合2:x20x-2 \le 0 かつ x+3y20x+3y-2 \ge 0
{x2y13x+23\begin{cases} x \le 2 \\ y \ge -\frac{1}{3}x + \frac{2}{3} \end{cases}
したがって、領域DDは以下の連立不等式を満たす領域である。
{yx2yx+2{x2y13x+23または{x2y13x+23\begin{cases} y \ge x - 2 \\ y \le x + 2 \\ \begin{cases} x \ge 2 \\ y \le -\frac{1}{3}x + \frac{2}{3} \end{cases} \text{または} \begin{cases} x \le 2 \\ y \ge -\frac{1}{3}x + \frac{2}{3} \end{cases} \end{cases}
領域を図示すると、以下のようになる。
y=x2y = x-2y=13x+23y = -\frac{1}{3}x+\frac{2}{3}の交点は、x2=13x+23x-2 = -\frac{1}{3}x+\frac{2}{3}より、43x=83\frac{4}{3}x = \frac{8}{3}なので、x=2x = 2となる。このとき、y=0y = 0。よって、交点は(2,0)(2,0)
y=x+2y = x+2y=13x+23y = -\frac{1}{3}x+\frac{2}{3}の交点は、x+2=13x+23x+2 = -\frac{1}{3}x+\frac{2}{3}より、43x=43\frac{4}{3}x = -\frac{4}{3}なので、x=1x = -1となる。このとき、y=1y = 1。よって、交点は(1,1)(-1,1)
(2) r=x2+(y+1)2r = \sqrt{x^2 + (y+1)^2}の最小値
rrは点(x,y)(x,y)と点(0,1)(0,-1)との距離を表す。
領域DD内の点(x,y)(x,y)と点(0,1)(0,-1)との距離が最小となるのは、y=13x+23y=-\frac{1}{3}x+\frac{2}{3}(0,1)(0,-1)を通る直線が垂直に交わる場合である。
y=13x+23y=-\frac{1}{3}x+\frac{2}{3}に垂直な直線の傾きは33であるので、その直線はy+1=3xy+1=3x、つまりy=3x1y=3x-1と表せる。
y=3x1y=3x-1y=13x+23y=-\frac{1}{3}x+\frac{2}{3}の交点は、3x1=13x+233x-1 = -\frac{1}{3}x+\frac{2}{3}より、103x=53\frac{10}{3}x=\frac{5}{3}なので、x=12x=\frac{1}{2}。このとき、y=12y=\frac{1}{2}。交点は(12,12)(\frac{1}{2}, \frac{1}{2})となる。
この点が領域DD内にあるかどうか確認する。
yx212122=32y \ge x-2 \Rightarrow \frac{1}{2} \ge \frac{1}{2}-2=-\frac{3}{2}なので、成立する。
yx+21212+2=52y \le x+2 \Rightarrow \frac{1}{2} \le \frac{1}{2}+2 = \frac{5}{2}なので、成立する。
また、x=122x=\frac{1}{2} \le 2かつy=1213x+23=16+46=12y = \frac{1}{2} \ge -\frac{1}{3}x + \frac{2}{3} = -\frac{1}{6}+\frac{4}{6} = \frac{1}{2}なので、成立する。
よって、点(12,12)(\frac{1}{2}, \frac{1}{2})は領域DD内にある。
r=(12)2+(12+1)2=14+94=104=102r = \sqrt{(\frac{1}{2})^2 + (\frac{1}{2}+1)^2} = \sqrt{\frac{1}{4} + \frac{9}{4}} = \sqrt{\frac{10}{4}} = \frac{\sqrt{10}}{2}

3. 最終的な答え

(1) 領域DDは上記参照。
(2) rrの最小値は102\frac{\sqrt{10}}{2}

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