整数 $n$ について、「$n^2 + 1$ が奇数ならば、$n$ は偶数である」という命題を証明します。

数論命題証明対偶整数の性質
2025/6/30

1. 問題の内容

整数 nn について、「n2+1n^2 + 1 が奇数ならば、nn は偶数である」という命題を証明します。

2. 解き方の手順

この命題を直接証明するのは難しいので、対偶を証明します。
元の命題の対偶は、「nn が奇数ならば、n2+1n^2 + 1 は偶数である」となります。
nn が奇数であると仮定すると、ある整数 kk を用いて、n=2k+1n = 2k + 1 と表せます。
このとき、n2+1n^2 + 1 は次のように計算できます。
n2+1=(2k+1)2+1n^2 + 1 = (2k + 1)^2 + 1
=4k2+4k+1+1= 4k^2 + 4k + 1 + 1
=4k2+4k+2= 4k^2 + 4k + 2
=2(2k2+2k+1)= 2(2k^2 + 2k + 1)
ここで、2k2+2k+12k^2 + 2k + 1 は整数なので、n2+1n^2 + 122 の倍数、つまり偶数です。
したがって、nn が奇数ならば、n2+1n^2 + 1 は偶数であることが証明されました。
これは元の命題の対偶が真であることを意味するので、元の命題「n2+1n^2 + 1 が奇数ならば、nn は偶数である」も真であると言えます。

3. 最終的な答え

n2+1n^2 + 1 が奇数ならば、nn は偶数である」は真である。

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