与えられた極限を計算します。 $$\lim_{x \to +0} \left[ \frac{1}{x} + \ln x \right]$$

解析学極限ロピタルの定理対数関数
2025/6/30

1. 問題の内容

与えられた極限を計算します。
limx+0[1x+lnx]\lim_{x \to +0} \left[ \frac{1}{x} + \ln x \right]

2. 解き方の手順

まず、極限の中身の式を一つの分数にまとめます。
1x+lnx=1+xlnxx\frac{1}{x} + \ln x = \frac{1 + x \ln x}{x}
したがって、求める極限は
limx+01+xlnxx\lim_{x \to +0} \frac{1 + x \ln x}{x}
この式をそのまま評価すると、分子は 1+0()1 + 0 \cdot (-\infty)となり、分母は0に近づきます。不定形にならないように、分子のxlnxx \ln xの部分の極限を計算します。
y=1/xy = 1/xと置換すると、x+0x \to +0のとき、y+y \to +\inftyとなります。したがって、
limx+0xlnx=limy+1yln1y=limy+lnyy\lim_{x \to +0} x \ln x = \lim_{y \to +\infty} \frac{1}{y} \ln \frac{1}{y} = \lim_{y \to +\infty} \frac{-\ln y}{y}
これは\frac{-\infty}{\infty}の不定形なので、ロピタルの定理を適用します。
limy+lnyy=limy+1/y1=limy+1y=0\lim_{y \to +\infty} \frac{-\ln y}{y} = \lim_{y \to +\infty} \frac{-1/y}{1} = \lim_{y \to +\infty} \frac{-1}{y} = 0
したがって、limx+0xlnx=0\lim_{x \to +0} x \ln x = 0です。
よって、求める極限は
limx+01+xlnxx=limx+01+0x=limx+01x=+\lim_{x \to +0} \frac{1 + x \ln x}{x} = \lim_{x \to +0} \frac{1 + 0}{x} = \lim_{x \to +0} \frac{1}{x} = +\infty

3. 最終的な答え

limx+0[1x+lnx]=+\lim_{x \to +0} \left[ \frac{1}{x} + \ln x \right] = +\infty

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