三角形ABCにおいて、$AB = 3$, $AC = 2$, $\angle A = 60^\circ$である。外心をOとし、$\vec{AB} = \vec{b}$, $\vec{AC} = \vec{c}$とするとき、$\vec{AO}$を$\vec{b}$と$\vec{c}$を用いて表す。

幾何学ベクトル外心三角形内積
2025/7/1

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、AB=3AB = 3, AC=2AC = 2, A=60\angle A = 60^\circである。外心をOとし、AB=b\vec{AB} = \vec{b}, AC=c\vec{AC} = \vec{c}とするとき、AO\vec{AO}b\vec{b}c\vec{c}を用いて表す。

2. 解き方の手順

AO=sAB+tAC\vec{AO} = s\vec{AB} + t\vec{AC}とおく。つまり、AO=sb+tc\vec{AO} = s\vec{b} + t\vec{c}である。
外心Oは、各辺の垂直二等分線の交点である。
辺BCの中点をMとすると、AM=b+c2\vec{AM} = \frac{\vec{b} + \vec{c}}{2}である。
BC=cb\vec{BC} = \vec{c} - \vec{b}であり、OMBCOM \perp BCなので、OMBC=0\vec{OM} \cdot \vec{BC} = 0である。
OM=AMAO=b+c2(sb+tc)=(12s)b+(12t)c\vec{OM} = \vec{AM} - \vec{AO} = \frac{\vec{b} + \vec{c}}{2} - (s\vec{b} + t\vec{c}) = (\frac{1}{2} - s)\vec{b} + (\frac{1}{2} - t)\vec{c}である。
OMBC=((12s)b+(12t)c)(cb)=0\vec{OM} \cdot \vec{BC} = ((\frac{1}{2} - s)\vec{b} + (\frac{1}{2} - t)\vec{c}) \cdot (\vec{c} - \vec{b}) = 0より、
(12s)bc(12s)b2+(12t)c2(12t)bc=0(\frac{1}{2} - s)\vec{b} \cdot \vec{c} - (\frac{1}{2} - s)|\vec{b}|^2 + (\frac{1}{2} - t)|\vec{c}|^2 - (\frac{1}{2} - t)\vec{b} \cdot \vec{c} = 0
ここで、bc=bccos60=3212=3\vec{b} \cdot \vec{c} = |\vec{b}||\vec{c}|cos60^\circ = 3 \cdot 2 \cdot \frac{1}{2} = 3, b2=32=9|\vec{b}|^2 = 3^2 = 9, c2=22=4|\vec{c}|^2 = 2^2 = 4なので、
(12s)3(12s)9+(12t)4(12t)3=0(\frac{1}{2} - s)3 - (\frac{1}{2} - s)9 + (\frac{1}{2} - t)4 - (\frac{1}{2} - t)3 = 0
323s92+9s+24t32+3t=0\frac{3}{2} - 3s - \frac{9}{2} + 9s + 2 - 4t - \frac{3}{2} + 3t = 0
6st32=06s - t - \frac{3}{2} = 0
12s2t=312s - 2t = 3 ...(1)
次に、辺ABの垂直二等分線上にOがあることから、AO2=BO2|\vec{AO}|^2 = |\vec{BO}|^2を考える。
sb+tc2=sb+tcb2|s\vec{b} + t\vec{c}|^2 = |s\vec{b} + t\vec{c} - \vec{b}|^2
s2b2+2stbc+t2c2=(s1)2b2+2(s1)tbc+t2c2s^2|\vec{b}|^2 + 2st\vec{b} \cdot \vec{c} + t^2|\vec{c}|^2 = (s-1)^2|\vec{b}|^2 + 2(s-1)t\vec{b} \cdot \vec{c} + t^2|\vec{c}|^2
s2(9)+2st(3)+t2(4)=(s22s+1)(9)+2(s1)t(3)+t2(4)s^2(9) + 2st(3) + t^2(4) = (s^2-2s+1)(9) + 2(s-1)t(3) + t^2(4)
9s2+6st+4t2=9s218s+9+6st6t+4t29s^2 + 6st + 4t^2 = 9s^2 - 18s + 9 + 6st - 6t + 4t^2
0=18s6t+90 = -18s - 6t + 9
18s+6t=918s + 6t = 9
6s+2t=36s + 2t = 3 ...(2)
(1)と(2)を連立させて解く。
12s2t=312s - 2t = 3
6s+2t=36s + 2t = 3
両式を足すと、18s=618s = 6より、s=13s = \frac{1}{3}
(2)に代入して、6(13)+2t=36(\frac{1}{3}) + 2t = 3より、2+2t=32 + 2t = 32t=12t = 1t=12t = \frac{1}{2}
したがって、AO=13b+12c\vec{AO} = \frac{1}{3}\vec{b} + \frac{1}{2}\vec{c}

3. 最終的な答え

AO=13b+12c\vec{AO} = \frac{1}{3}\vec{b} + \frac{1}{2}\vec{c}

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