実数 $a$ を定数とする。連立不等式 $x^2 - 18x - 40 > 0$ $(x+1)(x-a^2+a) < 0$ を満たす $x$ が存在しないときの $a$ の値の範囲を求める。

代数学不等式二次不等式連立不等式解の範囲場合分け
2025/7/1

1. 問題の内容

実数 aa を定数とする。連立不等式
x218x40>0x^2 - 18x - 40 > 0
(x+1)(xa2+a)<0(x+1)(x-a^2+a) < 0
を満たす xx が存在しないときの aa の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

まず、不等式 x218x40>0x^2 - 18x - 40 > 0 を解く。
(x20)(x+2)>0(x - 20)(x + 2) > 0
より、x<2x < -2 または x>20x > 20 である。
次に、不等式 (x+1)(xa2+a)<0(x+1)(x-a^2+a) < 0 を解く。
ここで、a2aa^2 - a1-1 の大小関係によって場合分けが必要になる。
(i) a2a<1a^2 - a < -1 のとき、つまり a2a+1<0a^2 - a + 1 < 0 のとき。
a2a+1=(a12)2+34>0a^2 - a + 1 = (a - \frac{1}{2})^2 + \frac{3}{4} > 0 より、このような aa は存在しない。
(ii) a2a=1a^2 - a = -1 のとき、つまり a2a+1=0a^2 - a + 1 = 0 のとき。
これも実数解を持たないので、このような aa は存在しない。
(iii) a2a>1a^2 - a > -1 のとき、つまり a2a+1>0a^2 - a + 1 > 0 のとき。
この不等式は常に成立するので、すべての実数 aa で成り立つ。
このとき、不等式 (x+1)(xa2+a)<0(x+1)(x-a^2+a) < 0 の解は 1<x<a2a-1 < x < a^2 - a である。
連立不等式を満たす xx が存在しないためには、
1a2a-1 \ge a^2 - a のとき a2a=1a^2 - a = -1 となり、不等式 (x+1)(xa2+a)<0(x+1)(x-a^2+a)<0(x+1)2<0(x+1)^2 < 0 となり、解が存在しない。
1<x<a2a-1 < x < a^2-ax<2x < -2 または x>20x > 20 に共通部分がないことが必要十分である。
よって、以下の2つの条件が成り立つ必要がある。
(1) a2a2a^2 - a \le -2
(2) a2a20a^2 - a \ge 20
(1) a2a+20a^2 - a + 2 \le 0
a2a+2=(a12)2+74>0a^2 - a + 2 = (a - \frac{1}{2})^2 + \frac{7}{4} > 0 より、このような aa は存在しない。
しかし連立不等式を満たす xx が存在しないためには、区間 (1,a2a)(-1, a^2-a) が区間 (,2)(-\infty, -2) または (20,)(20, \infty) と共通部分を持たないことが必要である。つまり、a2a2a^2-a \le -2 または a2a20a^2-a \ge 20 を満たさなければならない。
(1) a2a2a^2 - a \le -2 の場合、 a2a+20a^2 - a + 2 \le 0 となる。しかし、 a2a+2=(a1/2)2+7/4>0a^2 - a + 2 = (a - 1/2)^2 + 7/4 > 0 なので、このような aa は存在しない。
(2) a2a20a^2 - a \ge 20 の場合、 a2a200a^2 - a - 20 \ge 0 となる。 (a5)(a+4)0(a-5)(a+4) \ge 0 より、a4a \le -4 または a5a \ge 5 である。
また、a2a20a^2 - a \le 20 ならば、連立不等式を満たす xx が存在する。
a2a200a^2 - a - 20 \le 0 より、 (a5)(a+4)0(a-5)(a+4) \le 0 なので、 4a5-4 \le a \le 5 である。
a2aa^2 - a のとりうる値の範囲は 4a2a20-4 \le a^2 - a \le 20 のとき、 1<x<a2a-1 < x < a^2-a なので、1-1 に限りなく近い値は 2-2 より大きく、また、2020 に限りなく近い値は20より小さいので、区間 (1,a2a)(-1, a^2-a) が区間 (,2)(-\infty, -2) または (20,)(20, \infty) と共通部分を持つ。したがって、連立不等式を満たす xx が存在する。
よって、a2a1a^2-a \le -1 となる aa は存在しない。
したがって、a4a \le -4 または a5a \ge 5 のとき、連立不等式を満たす xx は存在しない。

3. 最終的な答え

a4a \le -4 または a5a \ge 5

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