自然数の列を、$1$個、$2$個、$4$個、...、$2^{n-1}$個、... のように群に分ける。 (1) 第 $n$ 群の最初の自然数を求めよ。 (2) $500$ は第何群の第何項か。 (3) 第 $n$ 群にあるすべての自然数の和を求めよ。

1. 問題の内容

自然数の列を、$1$個、$2$個、$4$個、...、$2^{n-1}$個、... のように群に分ける。

(1) 第 $n$ 群の最初の自然数を求めよ。

(2) $500$ は第何群の第何項か。

(3) 第 $n$ 群にあるすべての自然数の和を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 第 $n$ 群の最初の自然数を求める。

第 $n$ 群の最初の項は、第 $(n-1)$ 群までの項数の和に $1$ を加えたものである。

第 $k$ 群の項数は $2^{k-1}$ なので、第 $(n-1)$ 群までの項数の和は、

$S_{n-1} = 1 + 2 + 4 + \dots + 2^{n-2}$

これは初項 $1$、公比 $2$ の等比数列の和であるから、

$S_{n-1} = \frac{1(2^{n-1} - 1)}{2 - 1} = 2^{n-1} - 1$

したがって、第 $n$ 群の最初の自然数は $2^{n-1} - 1 + 1 = 2^{n-1}$ である。

(2) $500$ が第何群の第何項かを求める。

第 $n$ 群の最後の項は、最初の $n$ 群までの項数の和に等しい。

最初の $n$ 群までの項数の和は、

$S_n = 1 + 2 + 4 + \dots + 2^{n-1} = \frac{1(2^n - 1)}{2 - 1} = 2^n - 1$

$2^8 = 256 < 500 < 512 = 2^9$ なので、$2^8 - 1 < 500$ かつ $500 < 2^9 - 1$ を満たすかどうかをチェックする。

$2^8 - 1 = 255$, $2^9 - 1 = 511$ なので、$255 < 500 < 511$ である。

したがって、$500$ は第 $9$ 群に含まれる。

第 $9$ 群の最初の項は $2^{9-1} = 2^8 = 256$ である。

$500 - 256 + 1 = 245$ より、$500$ は第 $9$ 群の第 $245$ 項である。

(3) 第 $n$ 群にあるすべての自然数の和を求める。

第 $n$ 群の最初の項は $2^{n-1}$、項数は $2^{n-1}$ である。

したがって、第 $n$ 群の最後の項は $2^{n-1} + 2^{n-1} - 1 = 2^n - 1$ である。

第 $n$ 群の和 $W_n$ は、初項 $2^{n-1}$、末項 $2^n - 1$、項数 $2^{n-1}$ の等差数列の和として計算できる。

$W_n = \frac{2^{n-1}}{2}(2^{n-1} + 2^n - 1) = 2^{n-2}(3 \cdot 2^{n-1} - 1) = 3 \cdot 2^{2n-3} - 2^{n-2}$

3. 最終的な答え

(1) 第 $n$ 群の最初の自然数: $2^{n-1}$

(2) $500$ は第 $9$ 群の第 $245$ 項

(3) 第 $n$ 群にあるすべての自然数の和: $3 \cdot 2^{2n-3} - 2^{n-2}$