$X$ を離散型確率変数、$F(x)$ を $X$ の累積分布関数とするとき、$P(a < X \le b) = F(b) - F(a)$ が成り立つ理由として適切な確率の公理の条件を選ぶ問題です。

確率論・統計学確率確率変数累積分布関数確率の公理
2025/7/2

1. 問題の内容

XX を離散型確率変数、F(x)F(x)XX の累積分布関数とするとき、P(a<Xb)=F(b)F(a)P(a < X \le b) = F(b) - F(a) が成り立つ理由として適切な確率の公理の条件を選ぶ問題です。

2. 解き方の手順

累積分布関数 F(x)F(x) は、F(x)=P(Xx)F(x) = P(X \le x) で定義されます。
P(a<Xb)P(a < X \le b) は、XXaa より大きく bb 以下である確率を表します。
これは、XXbb 以下である確率から、XXaa 以下である確率を引いたものと考えることができます。ただし、X=aX = aの場合を除きます。
つまり、P(a<Xb)=P(Xb)P(Xa)P(a < X \le b) = P(X \le b) - P(X \le a) となります。
これは、F(b)F(a)F(b) - F(a) に等しくなります。
選択肢を見てみましょう。
a. P(AB)=P(A)+P(B)P(A \sqcup B) = P(A) + P(B) は、AABB が互いに排反な事象である場合の確率の加法定理です。 これは直接、P(a<Xb)=F(b)F(a)P(a < X \le b) = F(b) - F(a) が成り立つ理由を説明しません。
b. P(U)=1P(U) = 1, P()=0P(\emptyset) = 0 は、全事象の確率が1であり、空事象の確率が0であることを示しています。これも直接、P(a<Xb)=F(b)F(a)P(a < X \le b) = F(b) - F(a) が成り立つ理由を説明しません。
c. 0P(A)10 \le P(A) \le 1 は、すべての事象 AA の確率が0以上1以下であることを示しています。これは確率の基本的な性質ですが、直接 P(a<Xb)=F(b)F(a)P(a < X \le b) = F(b) - F(a) を説明するものではありません。ただし、F(b)F(a)F(b) - F(a) も確率なので、0以上1以下の値を取る必要があります。
P(a<Xb)=P(Xb)P(Xa)P(a < X \leq b) = P(X \leq b) - P(X \leq a) が成り立つのは、累積分布関数の定義そのものから導かれます。選択肢の中で累積分布関数が確率の値の範囲が0から1の間にあることを保証するものが、cの 0P(A)10 \le P(A) \le 1であるため、最も適切であると考えられます。

3. 最終的な答え

c. すべての事象 AUA \subset U に対して 0P(A)10 \le P(A) \le 1

「確率論・統計学」の関連問題

確率変数 $X$ の確率分布が与えられています。$X$ の期待値 $E(X)$、分散 $V(X)$、および標準偏差 $\sigma(X)$ を計算します。ただし、$x$ は未知数です。

確率分布期待値分散標準偏差確率変数
2025/7/3

大人2人と子ども6人が円形のテーブルの周りに座る。 (1) 大人が向かい合って座る座り方は何通りあるか。 (2) 大人が隣り合って座る座り方は何通りあるか。

順列円順列組み合わせ
2025/7/3

1, 2, 3, 4 の数字が書かれた玉がそれぞれたくさんあるとき、重複を許して 6 個の玉を取る組み合わせの総数を求めます。

組み合わせ重複組み合わせ場合の数
2025/7/3

"SOCCER" の6文字を一列に並べるとき、SとRがこの順に並ぶ並べ方は何通りあるかを求める問題です。

順列場合の数組み合わせ
2025/7/3

女子7人と男子5人の中から4人を選ぶ場合の数を求める問題です。ただし、以下の3つの条件があります。 (1) 特定の2人A, Bを必ず選ぶ。 (2) 特定の女子Pと特定の男子Qを含めて、女子2人、男子2...

組み合わせ順列組み合わせ場合の数
2025/7/3

袋Aには赤球2個と白球1個が入っており、袋Bには赤球1個と白球3個が入っている。袋Aから1個の球を取り出して袋Bに入れ、よく混ぜた後、袋Bから1個の球を取り出して袋Aに入れる。このとき、以下の確率を求...

確率条件付き確率事象期待値
2025/7/3

袋の中に赤玉5個、白玉3個が入っている。この中から同時に3個を取り出すとき、以下の問いに答えよ。ただし、玉はすべて区別するものとする。 (1) 3個が同じ色であるような取り出し方は何通りあるか。 (2...

組み合わせ確率場合の数
2025/7/3

(1) 10チームが総当たり戦(リーグ戦)を行うとき、試合総数は何通りあるか。 (2) 1枚の硬貨を7回投げるとき、表がちょうど4回出る場合は何通りあるか。

組み合わせ確率総当たり戦二項係数
2025/7/3

問題56と57について、それぞれの小問を解く。 問題56: (1) 10チームが総当たり戦を行うときの試合総数を求める。 (2) 1枚の硬貨を7回投げたとき、表がちょうど4回出る場合の数を求める。 問...

組み合わせ場合の数
2025/7/3

R国の貿易相手国推移のグラフが与えられている。このグラフから、2009年時点での「その他の先進資本主義国」の貿易額の割合が、2006年時点の割合のおよそ何倍かを選択肢から選ぶ問題。

割合グラフデータ分析
2025/7/3