**問題1:** 命題A「nが2の倍数ならばnは8の倍数」に関する真偽、逆、裏、対偶について問われている。 **問題2:** 「n²が偶数ならばnは偶数」という命題の証明を完成させる問題である。空欄を埋める。 **問題3:** 「√2は無理数である」という命題を背理法で証明する文章を完成させる問題である。空欄を埋める。

数論命題真偽対偶背理法有理数無理数整数の性質
2025/7/2
## 問題の解答

1. 問題の内容

**問題1:** 命題A「nが2の倍数ならばnは8の倍数」に関する真偽、逆、裏、対偶について問われている。
**問題2:** 「n²が偶数ならばnは偶数」という命題の証明を完成させる問題である。空欄を埋める。
**問題3:** 「√2は無理数である」という命題を背理法で証明する文章を完成させる問題である。空欄を埋める。

2. 解き方の手順

**問題1:**
(1) 命題Aの逆: 「nが8の倍数ならばnは2の倍数」
(2) 命題Aの逆の真偽: 真 (8の倍数は必ず2の倍数であるため)
(3) 命題Aの裏: 「nが2の倍数でなければnは8の倍数ではない」
(4) 命題Aの裏の真偽: 偽 (例えば、n=6は2の倍数ではないが、8の倍数でもない。n=10は2の倍数でなく、8の倍数でもない。しかしn=1は2の倍数ではなく、8の倍数でもない。n=3は2の倍数ではなく、8の倍数でもない。反例として、n=6は2の倍数ではないが、8の倍数ではない。)
(5) 命題Aの対偶: 「nが8の倍数でなければnは2の倍数ではない」
(6) 命題Aの対偶の真偽: 偽 (対偶は元の命題の真偽と一致する。命題Aが偽なので、対偶も偽である。)
n=6は2の倍数であり、8の倍数ではない。
**問題2:**
もとの命題: 「n² が偶数⇒nは偶数」の対偶: 「nが(①)⇒n²は(②)」が(③)ことを証明する。
①: 奇数
②: 奇数
③: 真
仮定(①)の下でnは自然数mを用いてn = (④)と表すことができる。
④: 2m-1
両辺を2乗すると n2=(2m1)2=4m24m+()n^2 = (2m-1)^2 = 4m^2 - 4m + (⑤) となるがこれはn² が奇数であることを意味する。
⑤: 1
したがって、(⑥) が真であることが証明されたので、もとの命題 「n²が偶数⇒nは偶数」も真である。
⑥: 対偶
**問題3:**
√2 は無理数ではない、つまり√2が(①)であると(②)する。
①: 有理数
②: 仮定
このとき√2は、1以外の正の(③)をもたない(つまりこれ以上約分できない) 2つの自然数A,Bを用いて
√2 = A/BA/B と表すことができる。
この式の両辺をB倍すると、√2B = A
さらに両辺を2乗すると、(④) B2=A2B^2 = A^2
④: 2
この左辺は偶数であるから、右辺のA2A^2 も当然偶数である。このとき前問 [2] で得た結果により、Aは偶数である。
よって、自然数Cを用いて A = (⑤) と表すことができる。⑤を④のときの式に代入すると、2B2B^2 = 4C2C^2
両辺を2で割ると、B2B^2= (⑥) C2C^2
⑤: 2C
⑥: 2
この式は、B2B^2が偶数、つまりBが(⑦)であることを意味する。
⑦: 偶数
以上から、AとBがどちらとも(⑧) であることになり、「AとBが1以外の正の公約数をもたない」という仮定と
⑧: 偶数
⑨: 矛盾
したがって、√2が(⑩)であることが証明された。
⑩: 無理数

3. 最終的な答え

**問題1:**
(1) 逆: nが8の倍数ならばnは2の倍数
(2) 真偽: 真
(3) 裏: nが2の倍数でなければnは8の倍数ではない
(4) 真偽: 偽
(5) 対偶: nが8の倍数でなければnは2の倍数ではない
(6) 真偽: 偽
**問題2:**
① 奇数
② 奇数
③ 真
④ 2m-1
⑤ 1
⑥ 対偶
**問題3:**
① 有理数
② 仮定
③ 公約数
④ 2
⑤ 2C
⑥ 2
⑦ 偶数
⑧ 偶数
⑨ 矛盾
⑩ 無理数

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