実数上で定義された連続関数 $f(x)$ と $g(x)$ があり、すべての有理数 $a \in \mathbb{Q}$ に対して $f(a) = g(a)$ が成り立つ。このとき、すべての実数 $x$ に対して $f(x) = g(x)$ が成り立つ、つまり $f(x)$ と $g(x)$ が恒等的に等しいことを示せ。

解析学連続関数実数有理数極限稠密性
2025/7/2
## 問題9

1. 問題の内容

実数上で定義された連続関数 f(x)f(x)g(x)g(x) があり、すべての有理数 aQa \in \mathbb{Q} に対して f(a)=g(a)f(a) = g(a) が成り立つ。このとき、すべての実数 xx に対して f(x)=g(x)f(x) = g(x) が成り立つ、つまり f(x)f(x)g(x)g(x) が恒等的に等しいことを示せ。

2. 解き方の手順

(1) 関数 h(x)=f(x)g(x)h(x) = f(x) - g(x) を定義する。このとき、h(x)h(x) も連続関数である。
(2) 問題の仮定より、すべての有理数 aQa \in \mathbb{Q} に対して f(a)=g(a)f(a) = g(a) が成り立つので、h(a)=f(a)g(a)=0h(a) = f(a) - g(a) = 0 である。つまり、h(x)h(x) はすべての有理数で 00 になる。
(3) 実数 xx を任意に取る。実数の稠密性より、任意の ϵ>0\epsilon > 0 に対して、xx に収束する有理数列 {an}n=1\{a_n\}_{n=1}^{\infty} が存在する。つまり、limnan=x\lim_{n \to \infty} a_n = x である。
(4) h(x)h(x) は連続関数なので、limnh(an)=h(x)\lim_{n \to \infty} h(a_n) = h(x) が成り立つ。
(5) h(an)=0h(a_n) = 0 なので、limnh(an)=limn0=0\lim_{n \to \infty} h(a_n) = \lim_{n \to \infty} 0 = 0 である。
(6) (4)と(5)より、h(x)=0h(x) = 0 となる。これは任意の実数 xx について成り立つ。
(7) したがって、任意の実数 xx に対して f(x)g(x)=0f(x) - g(x) = 0、つまり f(x)=g(x)f(x) = g(x) が成り立つ。

3. 最終的な答え

すべての実数 xx に対して f(x)=g(x)f(x) = g(x) が成り立つ。

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