3次関数 $f(x) = 2x^3 - 3(a+2)x^2 + 12ax$ について、以下の問いに答える。ただし、$a<2$ とする。 (1) この関数の極値を求めよ。 (2) 極大値と極小値の差が64となるように $a$ の値を定めよ。 (3) $a$ が(2)で定めた値をとるとき、この関数のグラフと $x$ 軸で囲まれた図形の面積を求めよ。

解析学3次関数極値微分積分面積
2025/7/2

1. 問題の内容

3次関数 f(x)=2x33(a+2)x2+12axf(x) = 2x^3 - 3(a+2)x^2 + 12ax について、以下の問いに答える。ただし、a<2a<2 とする。
(1) この関数の極値を求めよ。
(2) 極大値と極小値の差が64となるように aa の値を定めよ。
(3) aa が(2)で定めた値をとるとき、この関数のグラフと xx 軸で囲まれた図形の面積を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 極値を求める。
まず、f(x)f(x) を微分して、f(x)f'(x) を求める。
f(x)=6x26(a+2)x+12a=6(x2(a+2)x+2a)=6(xa)(x2)f'(x) = 6x^2 - 6(a+2)x + 12a = 6(x^2 - (a+2)x + 2a) = 6(x-a)(x-2)
f(x)=0f'(x) = 0 となるのは、x=ax=a または x=2x=2 のとき。
a<2a < 2 より、x=ax=a で極大、x=2x=2 で極小となる。
極大値 f(a)=2a33(a+2)a2+12a2=2a33a36a2+12a2=a3+6a2f(a) = 2a^3 - 3(a+2)a^2 + 12a^2 = 2a^3 - 3a^3 - 6a^2 + 12a^2 = -a^3 + 6a^2
極小値 f(2)=2(23)3(a+2)(22)+12a(2)=1612(a+2)+24a=1612a24+24a=12a8f(2) = 2(2^3) - 3(a+2)(2^2) + 12a(2) = 16 - 12(a+2) + 24a = 16 - 12a - 24 + 24a = 12a - 8
(2) 極大値と極小値の差が64となるように aa を定める。
f(a)f(2)=(a3+6a2)(12a8)=a3+6a212a+8=64f(a) - f(2) = (-a^3 + 6a^2) - (12a - 8) = -a^3 + 6a^2 - 12a + 8 = 64
a3+6a212a56=0-a^3 + 6a^2 - 12a - 56 = 0
a36a2+12a+56=0a^3 - 6a^2 + 12a + 56 = 0
(a+2)(a28a+28)=0(a+2)(a^2-8a+28)=0
a<2a<2 より、a=2a = -2
(3) a=2a = -2 のとき、f(x)=2x33(2+2)x2+12(2)x=2x324xf(x) = 2x^3 - 3(-2+2)x^2 + 12(-2)x = 2x^3 - 24x
f(x)=2x(x212)=0f(x) = 2x(x^2 - 12) = 0 となるのは、x=0,±23x = 0, \pm 2\sqrt{3} のとき。
グラフと xx 軸で囲まれた図形の面積は、
S=230(2x324x)dx023(2x324x)dxS = \int_{-2\sqrt{3}}^{0} (2x^3 - 24x) dx - \int_{0}^{2\sqrt{3}} (2x^3 - 24x) dx
ここで、2x324x2x^3 - 24x は奇関数なので、
S=20232x324xdx=2023(2x324x)dx=2[12x412x2]023=2[12(23)412(23)2]=2[12(144)12(12)]=2[72144]=2(72)=144S = 2 \int_{0}^{2\sqrt{3}} |2x^3 - 24x| dx = -2\int_0^{2\sqrt{3}} (2x^3 - 24x) dx = -2 [\frac{1}{2}x^4 - 12x^2]_0^{2\sqrt{3}} = -2 [\frac{1}{2}(2\sqrt{3})^4 - 12(2\sqrt{3})^2] = -2[\frac{1}{2}(144) - 12(12)] = -2[72 - 144] = -2(-72) = 144

3. 最終的な答え

(1) 極大値:a3+6a2-a^3 + 6a^2 (at x=ax=a), 極小値:12a812a - 8 (at x=2x=2)
(2) a=2a = -2
(3) 144

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