## 問題の内容
次の3つの陰関数で定められる関数 の極値を求める。
(1)
(2)
(3)
## 解き方の手順
それぞれの関数について、陰関数の微分法を用いて を求め、 となる点を探す。さらに、その点における の符号を調べることで、極大値または極小値を判定する。
**(1) **
1. **微分**: 与えられた方程式を $x$ で微分する。
2. **$\frac{dy}{dx}$ を求める**: $\frac{dy}{dx}$ について解く。
3. **$\frac{dy}{dx} = 0$ となる点を求める**: $\frac{dy}{dx} = 0$ となるのは、$2x - y = 0$ のとき。したがって、$y = 2x$。
4. **方程式に代入**: $y = 2x$ をもとの方程式 $x^2 - xy + y^2 - 3 = 0$ に代入する。
5. **極値の候補**:
* のとき、
* のとき、
6. **二階微分を求める**: もう一度 $2x - y - x \frac{dy}{dx} + 2y \frac{dy}{dx} = 0$ を $x$ で微分する。
のとき
7. **二階微分による判定**:
* のとき、 より、極大値。
* のとき、 より、極小値。
(極大値), (極小値)
**(2) すなわち **
1. **微分**: $x$ で微分する。
2. **$\frac{dy}{dx}$ を求める**:
3. **$\frac{dy}{dx} = 0$ となる点を求める**:
または
4. **方程式に代入**:
* のとき、, となり矛盾。
* のとき、, , , , .
5. **極値の候補**: $(x,y)=(2,4)$
6. **二階微分を求める**: $\frac{d}{dx} (\frac{dy}{dx}) = \frac{d}{dx}(\frac{2xy - y^2}{2xy - x^2})$
面倒なので を代入するとうまく行かないので、素直に二階微分を計算し、の値を代入する。
二階微分を求めるのは複雑な計算となるので、別の方法としての近傍で、の変化を調べ、極大か極小かを判定する方法がある。
の時、
とおくと、
が十分小さい時、をとすると、
なので付近で極値を取る。
7. **極大か極小か**:
を直接計算するのは難しいので、増減表を書くなどして、極大か極小かを判定する必要がある。
ここでは、の符号を調べることによって、極大か極小かを判定する。
の近くの値で、の値を計算し、の符号を調べると、で極大となる。
(極大値)
**(3) **
1. **微分**: $x$ で微分する。
2. **$\frac{dy}{dx}$ を求める**:
3. **$\frac{dy}{dx} = 0$ となる点を求める**:
となるのは、 のとき。したがって、。
4. **方程式に代入**: $y = x^2$ をもとの方程式 $x^3 - 3xy + y^3 = 0$ に代入する。
したがって、 または より 。
5. **極値の候補**:
* のとき、
* のとき、
6. **二階微分を求める**:
をもう一度 で微分する。
のとき、
7. **二階微分による判定**:
* のとき、 となり判定不能。
* のとき、より極大
, に関しては、グラフから見ると変曲点となる。
(極大値)
## 最終的な答え
(1) 極大値: (のとき)、極小値: (のとき)
(2) 極大値: (のとき)
(3) 極大値: (のとき)