関数 $y = \frac{ax+1}{x+2}$ の逆関数が元の関数と一致するとき、定数 $a$ の値を求めよ。

代数学逆関数分数関数恒等式方程式
2025/7/3

1. 問題の内容

関数 y=ax+1x+2y = \frac{ax+1}{x+2} の逆関数が元の関数と一致するとき、定数 aa の値を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、与えられた関数 y=ax+1x+2y = \frac{ax+1}{x+2} の逆関数を求めます。
xxyy を入れ替えて、xx について解きます。
x=ay+1y+2x = \frac{ay+1}{y+2}
両辺に (y+2)(y+2) を掛けると:
x(y+2)=ay+1x(y+2) = ay+1
xy+2x=ay+1xy + 2x = ay + 1
xyay=12xxy - ay = 1 - 2x
y(xa)=12xy(x - a) = 1 - 2x
y=12xxay = \frac{1 - 2x}{x - a}
これが逆関数です。
問題文より、逆関数が元の関数と一致するので、次の式が成り立ちます。
ax+1x+2=12xxa\frac{ax+1}{x+2} = \frac{1-2x}{x-a}
この式がすべての xx に対して成り立つためには、分子と分母がそれぞれ定数倍になっている必要があります。つまり、ある定数 kk が存在して、
ax+1=k(12x)ax+1 = k(1-2x)
x+2=k(xa)x+2 = k(x-a)
この式を整理して xx についての恒等式として扱います。
ax+1=k2kxax + 1 = k - 2kx
x+2=kxakx + 2 = kx - ak
係数を比較して、
a=2ka = -2k
1=k1 = k
1=k1 = k
2=ak2 = -ak
k=1k=1 より、
a=2(1)=2a = -2(1) = -2
2=a(1)2 = -a(1)
したがって a=2a = -2 となります。
逆関数が元の関数と一致するという条件から、与えられた関数は
y=ax+1x+2y = \frac{ax+1}{x+2} であり、求めた逆関数は y=12xxay = \frac{1-2x}{x-a} であるから、
ax+1x+2=12xxa\frac{ax+1}{x+2} = \frac{1-2x}{x-a} が恒等的に成り立つ。
したがって、ax+1x+2=2x+1x+2\frac{ax+1}{x+2} = \frac{-2x+1}{x+2} となる。
ここで、分母を払うと
(ax+1)(xa)=(x+2)(12x)(ax+1)(x-a) = (x+2)(1-2x)
ax2a2x+xa=x2x2+24xax^2 - a^2x + x - a = x - 2x^2 + 2 - 4x
ax2a2x+xa=2x23x+2ax^2 - a^2x + x - a = -2x^2 - 3x + 2
係数比較を行うと、
a=2a = -2
a2=3-a^2 = -3
1=31 = -3
a=2-a = 2
上記より、a=2a = -2

3. 最終的な答え

a=2a = -2

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