与えられた4階線形非同次微分方程式 $y^{(4)} - 8y'' + 16y = x^2$ を解く問題です。

解析学微分方程式線形微分方程式非同次微分方程式特性方程式一般解特殊解
2025/7/3

1. 問題の内容

与えられた4階線形非同次微分方程式
y(4)8y+16y=x2y^{(4)} - 8y'' + 16y = x^2
を解く問題です。

2. 解き方の手順

(1) 同次方程式を解く:
まず、対応する同次方程式
y(4)8y+16y=0y^{(4)} - 8y'' + 16y = 0
を考えます。特性方程式は
r48r2+16=0r^4 - 8r^2 + 16 = 0
となります。
これは (r24)2=0(r^2 - 4)^2 = 0 と書けるので、 r2=4r^2 = 4 より r=±2r = \pm 2 が重根となります。
したがって、同次方程式の一般解は
yh=c1e2x+c2xe2x+c3e2x+c4xe2xy_h = c_1 e^{2x} + c_2 x e^{2x} + c_3 e^{-2x} + c_4 x e^{-2x}
となります。ここで、c1,c2,c3,c4c_1, c_2, c_3, c_4 は任意定数です。
(2) 特殊解を求める:
非同次項が x2x^2 なので、特殊解を yp=Ax2+Bx+Cy_p = Ax^2 + Bx + C の形で仮定します。
これを微分すると、
yp=2Ax+By_p' = 2Ax + B
yp=2Ay_p'' = 2A
yp=0y_p''' = 0
yp(4)=0y_p^{(4)} = 0
となります。
与えられた微分方程式に代入すると、
08(2A)+16(Ax2+Bx+C)=x20 - 8(2A) + 16(Ax^2 + Bx + C) = x^2
16A+16Ax2+16Bx+16C=x2-16A + 16Ax^2 + 16Bx + 16C = x^2
16Ax2+16Bx+(16C16A)=x216Ax^2 + 16Bx + (16C - 16A) = x^2
係数を比較すると、
16A=116A = 1, 16B=016B = 0, 16C16A=016C - 16A = 0
よって、 A=116A = \frac{1}{16}, B=0B = 0, C=A=116C = A = \frac{1}{16}
したがって、特殊解は
yp=116x2+116y_p = \frac{1}{16}x^2 + \frac{1}{16}
となります。
(3) 一般解を求める:
一般解は同次方程式の一般解と特殊解の和で与えられます。
y=yh+yp=c1e2x+c2xe2x+c3e2x+c4xe2x+116x2+116y = y_h + y_p = c_1 e^{2x} + c_2 x e^{2x} + c_3 e^{-2x} + c_4 x e^{-2x} + \frac{1}{16}x^2 + \frac{1}{16}

3. 最終的な答え

y=c1e2x+c2xe2x+c3e2x+c4xe2x+116x2+116y = c_1 e^{2x} + c_2 x e^{2x} + c_3 e^{-2x} + c_4 x e^{-2x} + \frac{1}{16}x^2 + \frac{1}{16}

「解析学」の関連問題

関数 $y = \log(\sin^2 x)$ の微分 $dy/dx$ を求める問題です。ここで、$\log$ は自然対数(底が $e$ の対数)とします。

微分対数関数合成関数の微分三角関数
2025/7/3

不等式 $\sin^2 x - \sin x + \sqrt{3} \sin x \cos x \geq 0$ を満たす $x$ の範囲を、 $0 \leq x < 2\pi$ の範囲で求める問題です...

三角関数不等式三角関数の合成解の範囲
2025/7/3

$0 < \alpha < \frac{\pi}{2} < \beta < \pi$ とする。$\sin \alpha = \frac{3}{5}$、$\sin \beta = \frac{15}{1...

三角関数加法定理三角関数の合成
2025/7/3

曲線 $y=e^x$ 上の点 A(0, 1), 点 B(1, e) における接線と、この曲線で囲まれた部分の面積 S を求める問題です。

積分接線面積
2025/7/3

曲線 $y = x^3$ と点 $(0, 2)$ を通る接線によって囲まれる部分の面積を求めよ。まず、接線の方程式を求める。

微分積分接線面積
2025/7/3

曲線 $y = x^2$ と点 $(1, 0.2)$ を通る接線によって囲まれた部分の面積を求める問題です。最初に接線の方程式を求める必要があります。

微分積分接線面積
2025/7/3

$a$ は正の定数とし、$x > 0$ で定義された関数 $f(x)$ が等式 $\int_a^{x^2} f(t) dt = \log x$ を満たすように、$f(x)$ と $a$ の値を求めよ。

積分微分微積分学の基本定理定積分対数関数
2025/7/3

連続な関数 $f(x)$ について、$\int_{0}^{\frac{\pi}{2}} f(\sin x) dx = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} f(\cos x) dx$ を証...

積分置換積分三角関数定積分
2025/7/3

連続な関数 $f(x)$ について、以下の等式を証明せよ。 $$ \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} f(\sin x) dx = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} f(...

積分関数変数変換定積分
2025/7/3

定数 $a$ に対して、定積分 $I = \int_{0}^{1} (e^x - ax)^2 dx$ を最小にする $a$ の値と、そのときの $I$ の最小値を求める問題です。

定積分最小値部分積分微分
2025/7/3