碁盤の目状の道路において、点Aから点Bへ行く最短経路の総数を求め、さらに以下の条件を満たす経路の数を求める問題です。 (ア) 点Cを通る (イ) 点Cと点Dの両方を通る (ウ) 点Cまたは点Dを通る (エ) 点Cと点Dのどちらも通らない

離散数学組み合わせ最短経路順列
2025/7/3

1. 問題の内容

碁盤の目状の道路において、点Aから点Bへ行く最短経路の総数を求め、さらに以下の条件を満たす経路の数を求める問題です。
(ア) 点Cを通る
(イ) 点Cと点Dの両方を通る
(ウ) 点Cまたは点Dを通る
(エ) 点Cと点Dのどちらも通らない

2. 解き方の手順

まず、点Aから点Bまでの最短経路の総数を求めます。これは、右に6回、上に4回移動する順列の数と同じです。つまり、10回の移動のうち、右方向への移動を6回選ぶ組み合わせの数なので、10C6_{10}C_6 で計算できます。
次に、各条件を満たす経路の数を求めます。
(ア) 点Cを通る経路
点Aから点Cまでの最短経路の数は、右に2回、上に2回移動するので、4C2_{4}C_2です。
点Cから点Bまでの最短経路の数は、右に4回、上に2回移動するので、6C4_{6}C_4です。
したがって、点Cを通る経路の数は、4C2×6C4_{4}C_2 \times _{6}C_4です。
(イ) 点Cと点Dの両方を通る経路
点Aから点Cまでの最短経路の数は、4C2_{4}C_2です。
点Cから点Dまでの最短経路の数は、右に2回、上に1回移動するので、3C2_{3}C_2です。
点Dから点Bまでの最短経路の数は、右に2回、上に1回移動するので、3C2_{3}C_2です。
したがって、点Cと点Dの両方を通る経路の数は、4C2×3C2×3C2_{4}C_2 \times _{3}C_2 \times _{3}C_2です。
(ウ) 点Cまたは点Dを通る経路
これは、点Cを通る経路の数 + 点Dを通る経路の数 - 点Cと点Dの両方を通る経路の数で計算できます。
点Dを通る経路の数は、点Aから点Dまでの最短経路の数 ×\times 点Dから点Bまでの最短経路の数で計算できます。
点Aから点Dまでの最短経路の数は、右に4回、上に3回移動するので、7C4_{7}C_4です。
点Dから点Bまでの最短経路の数は、右に2回、上に1回移動するので、3C2_{3}C_2です。
したがって、点Dを通る経路の数は、7C4×3C2_{7}C_4 \times _{3}C_2です。
点Cまたは点Dを通る経路の数は、4C2×6C4+7C4×3C24C2×3C2×3C2_{4}C_2 \times _{6}C_4 + _{7}C_4 \times _{3}C_2 - _{4}C_2 \times _{3}C_2 \times _{3}C_2となります。
(エ) 点Cと点Dのどちらも通らない経路
これは、点Aから点Bまでの最短経路の総数 - 点Cまたは点Dを通る経路の数で計算できます。
計算を実行します。
10C6=10!6!4!=10×9×8×74×3×2×1=210_{10}C_6 = \frac{10!}{6!4!} = \frac{10 \times 9 \times 8 \times 7}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 210
4C2=4!2!2!=4×32×1=6_{4}C_2 = \frac{4!}{2!2!} = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6
6C4=6!4!2!=6×52×1=15_{6}C_4 = \frac{6!}{4!2!} = \frac{6 \times 5}{2 \times 1} = 15
3C2=3!2!1!=3_{3}C_2 = \frac{3!}{2!1!} = 3
7C4=7!4!3!=7×6×53×2×1=35_{7}C_4 = \frac{7!}{4!3!} = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35
(ア) 点Cを通る経路: 6×15=906 \times 15 = 90
(イ) 点Cと点Dの両方を通る経路: 6×3×3=546 \times 3 \times 3 = 54
(ウ) 点Cまたは点Dを通る経路: 6×15+35×36×3×3=90+10554=1416 \times 15 + 35 \times 3 - 6 \times 3 \times 3 = 90 + 105 - 54 = 141
(エ) 点Cと点Dのどちらも通らない経路: 210141=69210 - 141 = 69

3. 最終的な答え

* 点Aから点Bまでの最短経路の総数: 210通り
* (ア) 点Cを通る経路: 90通り
* (イ) 点Cと点Dの両方を通る経路: 54通り
* (ウ) 点Cまたは点Dを通る経路: 141通り
* (エ) 点Cと点Dのどちらも通らない経路: 69通り

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