(1) 行列 A が直交行列である条件は、AAT=ATA=I を満たすことである。ここで、I は単位行列である。つまり、A の各列ベクトルは互いに直交し、各列ベクトルの大きさは 1 である。 まず、各列の大きさは1であることから、以下の式が得られる。
(31)2+(32)2+(32)2=91+94+94=99=1 (32)2+a2+b2=1 (32)2+b2+c2=1 つまり、
a2+b2=1−94=95 b2+c2=1−94=95 次に、列ベクトルが互いに直交するという条件から、以下の式が得られる。
31⋅32+32⋅a+32⋅b=0 31⋅32+32⋅b+32⋅c=0 32⋅32+a⋅b+b⋅c=0 これを整理すると、
2+6a+6b=0⟹a+b=−31 2+6b+6c=0⟹b+c=−31 94+ab+bc=0⟹ab+bc=−94 a+b=−31 と b+c=−31 より、a=c。 a=c を b2+c2=95 に代入すると、b2+a2=95 となる。これは、a2+b2=95 と一致する。 また、ab+bc=−94 に a=c を代入すると、ab+ba=2ab=−94⟹ab=−92 a+b=−31 より、b=−31−a。これを ab=−92 に代入すると、 a(−31−a)=−92⟹−31a−a2=−92⟹a2+31a−92=0 9a2+3a−2=0⟹(3a+2)(3a−1)=0⟹a=−32,31 a=−32 のとき、b=−31−(−32)=31。 よって、c=−32。 a=31 のとき、b=−31−31=−32。 よって、c=31。 (2) 直交行列 A の定義より、ATA=I が成り立つ。両辺の行列式を取ると、det(ATA)=det(I)。 det(ATA)=det(AT)det(A)=det(A)det(A)=(det(A))2。 det(I)=1。よって、(det(A))2=1。 したがって、det(A)=±1。