3次式 $P(x)$ があり、$P(x)$ を $x-2$ で割ると余りが8、$ (x-1)^2$ で割ると余りが $x+10$ である。このとき、$P(x)$ を $(x-2)(x-1)^2$ で割ったときの余りを求め、さらに $P(0)=0$ のとき、$P(x)$ を決定する。

代数学多項式剰余の定理因数定理多項式の割り算
2025/7/6

1. 問題の内容

3次式 P(x)P(x) があり、P(x)P(x)x2x-2 で割ると余りが8、(x1)2 (x-1)^2 で割ると余りが x+10x+10 である。このとき、P(x)P(x)(x2)(x1)2(x-2)(x-1)^2 で割ったときの余りを求め、さらに P(0)=0P(0)=0 のとき、P(x)P(x) を決定する。

2. 解き方の手順

P(x)P(x)(x2)(x1)2(x-2)(x-1)^2 で割ったときの余りは2次以下の多項式なので、ax2+bx+cax^2+bx+c とおくことができる。
このとき、P(x)P(x) はある多項式 Q(x)Q(x) を用いて
P(x)=(x2)(x1)2Q(x)+ax2+bx+cP(x)=(x-2)(x-1)^2Q(x)+ax^2+bx+c
と表せる。
P(x)P(x)(x1)2(x-1)^2 で割った余りが x+10x+10 であることから、ax2+bx+cax^2+bx+c(x1)2(x-1)^2 で割った余りも x+10x+10 になる。
したがって、ax2+bx+c=a(x1)2+x+10=a(x22x+1)+x+10=ax2+(2a+1)x+a+10ax^2+bx+c = a(x-1)^2 + x+10 = a(x^2-2x+1)+x+10 = ax^2 + (-2a+1)x + a+10 と書ける。
したがって、P(x)=(x2)(x1)2Q(x)+a(x1)2+x+10P(x)=(x-2)(x-1)^2Q(x)+a(x-1)^2+x+10 と表せる。
また、P(2)=8P(2)=8 であるから、
P(2)=a(21)2+2+10=a+12=8P(2) = a(2-1)^2 + 2+10 = a+12 = 8
a=4a = -4
よって、P(x)=(x2)(x1)2Q(x)4(x1)2+x+10P(x)=(x-2)(x-1)^2Q(x)-4(x-1)^2+x+10
余りは 4(x1)2+x+10=4(x22x+1)+x+10=4x2+8x4+x+10=4x2+9x+6-4(x-1)^2+x+10 = -4(x^2-2x+1)+x+10 = -4x^2+8x-4+x+10 = -4x^2+9x+6
P(0)=0P(0)=0 より、
P(0)=(02)(01)2Q(0)4(01)2+0+10=2Q(0)4+10=2Q(0)+6=0P(0) = (0-2)(0-1)^2Q(0) -4(0-1)^2+0+10 = -2Q(0) -4+10 = -2Q(0) +6 = 0
Q(0)=3Q(0) = 3
Q(x)Q(x) は定数であるから Q(x)=3Q(x) = 3
P(x)=3(x2)(x1)24(x1)2+x+10=3(x2)(x22x+1)4(x22x+1)+x+10=3(x32x2+x2x2+4x2)4x2+8x4+x+10=3(x34x2+5x2)4x2+9x+6=3x312x2+15x64x2+9x+6=3x316x2+24xP(x) = 3(x-2)(x-1)^2 -4(x-1)^2+x+10 = 3(x-2)(x^2-2x+1) -4(x^2-2x+1)+x+10 = 3(x^3-2x^2+x-2x^2+4x-2) -4x^2+8x-4+x+10 = 3(x^3-4x^2+5x-2)-4x^2+9x+6 = 3x^3-12x^2+15x-6-4x^2+9x+6 = 3x^3-16x^2+24x

3. 最終的な答え

P(x)P(x)(x2)(x1)2(x-2)(x-1)^2 で割った余りは 4x2+9x+6-4x^2+9x+6
P(0)=0P(0)=0 のとき P(x)=3x316x2+24xP(x) = 3x^3-16x^2+24x

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