四面体OABCにおいて、辺OA, OB, OCをそれぞれ1:1, 3:1, 1:3に内分する点をD, E, Fとし、三角形DEFの重心をGとする。$\vec{OA}=\vec{a}$, $\vec{OB}=\vec{b}$, $\vec{OC}=\vec{c}$とし、点Pを$\vec{OP}=\frac{3\vec{b}-\vec{c}}{6}$で定める。 (1) $\vec{OG}$を$\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}$を用いて表せ。 (2) 直線OGと平面ABCの交点をHとする。$\vec{OH}$を$\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}$を用いて表せ。 (3) 直線PGと平面OABの交点をIとする。$\vec{OI}$を$\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}$を用いて表せ。 (4) 四面体IABHの体積は、四面体OABCの体積の何倍か求めよ。

幾何学空間ベクトル四面体内分点重心交点体積
2025/7/6

1. 問題の内容

四面体OABCにおいて、辺OA, OB, OCをそれぞれ1:1, 3:1, 1:3に内分する点をD, E, Fとし、三角形DEFの重心をGとする。OA=a\vec{OA}=\vec{a}, OB=b\vec{OB}=\vec{b}, OC=c\vec{OC}=\vec{c}とし、点PをOP=3bc6\vec{OP}=\frac{3\vec{b}-\vec{c}}{6}で定める。
(1) OG\vec{OG}a,b,c\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}を用いて表せ。
(2) 直線OGと平面ABCの交点をHとする。OH\vec{OH}a,b,c\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}を用いて表せ。
(3) 直線PGと平面OABの交点をIとする。OI\vec{OI}a,b,c\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}を用いて表せ。
(4) 四面体IABHの体積は、四面体OABCの体積の何倍か求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 点D, E, Fはそれぞれ辺OA, OB, OCを1:1, 3:1, 1:3に内分するので、
OD=12a\vec{OD} = \frac{1}{2}\vec{a}, OE=34b\vec{OE} = \frac{3}{4}\vec{b}, OF=14c\vec{OF} = \frac{1}{4}\vec{c}
Gは三角形DEFの重心なので、
OG=OD+OE+OF3=12a+34b+14c3=16a+14b+112c\vec{OG} = \frac{\vec{OD} + \vec{OE} + \vec{OF}}{3} = \frac{\frac{1}{2}\vec{a} + \frac{3}{4}\vec{b} + \frac{1}{4}\vec{c}}{3} = \frac{1}{6}\vec{a} + \frac{1}{4}\vec{b} + \frac{1}{12}\vec{c}
(2) Hは直線OG上にあるので、実数kkを用いてOH=kOG=k6a+k4b+k12c\vec{OH} = k\vec{OG} = \frac{k}{6}\vec{a} + \frac{k}{4}\vec{b} + \frac{k}{12}\vec{c}と表せる。
また、Hは平面ABC上にあるので、実数s,ts, tを用いてAH=sAB+tAC\vec{AH} = s\vec{AB} + t\vec{AC}と表せる。
OH=OA+AH=a+s(ba)+t(ca)=(1st)a+sb+tc\vec{OH} = \vec{OA} + \vec{AH} = \vec{a} + s(\vec{b}-\vec{a}) + t(\vec{c}-\vec{a}) = (1-s-t)\vec{a} + s\vec{b} + t\vec{c}
したがって、k6=1st\frac{k}{6} = 1-s-t, k4=s\frac{k}{4} = s, k12=t\frac{k}{12} = t
k6=1k4k12\frac{k}{6} = 1 - \frac{k}{4} - \frac{k}{12}
k6=13k+k12=14k12=1k3\frac{k}{6} = 1 - \frac{3k+k}{12} = 1 - \frac{4k}{12} = 1 - \frac{k}{3}
k6+k3=1\frac{k}{6} + \frac{k}{3} = 1
k+2k6=1\frac{k + 2k}{6} = 1
3k6=1\frac{3k}{6} = 1
k2=1\frac{k}{2} = 1
k=2k=2
OH=26a+24b+212c=13a+12b+16c\vec{OH} = \frac{2}{6}\vec{a} + \frac{2}{4}\vec{b} + \frac{2}{12}\vec{c} = \frac{1}{3}\vec{a} + \frac{1}{2}\vec{b} + \frac{1}{6}\vec{c}
(3) Iは直線PG上にあるので、実数llを用いてOI=(1l)OP+lOG=(1l)3bc6+l(16a+14b+112c)=l6a+(3(1l)6+l4)b+(1l6+l12)c\vec{OI} = (1-l)\vec{OP} + l\vec{OG} = (1-l)\frac{3\vec{b}-\vec{c}}{6} + l(\frac{1}{6}\vec{a} + \frac{1}{4}\vec{b} + \frac{1}{12}\vec{c}) = \frac{l}{6}\vec{a} + (\frac{3(1-l)}{6} + \frac{l}{4})\vec{b} + (-\frac{1-l}{6} + \frac{l}{12})\vec{c}
また、Iは平面OAB上にあるので、OI=ma+nb\vec{OI} = m\vec{a} + n\vec{b}と表せる。
よって、1l6+l12=0-\frac{1-l}{6} + \frac{l}{12} = 0
22l12+l12=0-\frac{2-2l}{12} + \frac{l}{12} = 0
2+2l+l=0-2+2l+l=0
3l=23l = 2
l=23l=\frac{2}{3}
OI=2/36a+(3(12/3)6+2/34)b=19a+(16+16)b=19a+13b\vec{OI} = \frac{2/3}{6}\vec{a} + (\frac{3(1-2/3)}{6} + \frac{2/3}{4})\vec{b} = \frac{1}{9}\vec{a} + (\frac{1}{6} + \frac{1}{6})\vec{b} = \frac{1}{9}\vec{a} + \frac{1}{3}\vec{b}
(4) 四面体OABCの体積をVとする。
四面体IABHの体積をVIABHV_{IABH}とする。
OI=19a+13b\vec{OI} = \frac{1}{9}\vec{a} + \frac{1}{3}\vec{b}, OH=13a+12b+16c\vec{OH} = \frac{1}{3}\vec{a} + \frac{1}{2}\vec{b} + \frac{1}{6}\vec{c}
VIABH=16OI(OA×OH)=161/91/301001/31/21/6VV_{IABH} = \frac{1}{6} |\vec{OI} \cdot (\vec{OA} \times \vec{OH})| = \frac{1}{6} |\begin{vmatrix} 1/9 & 1/3 & 0 \\ 1 & 0 & 0 \\ 1/3 & 1/2 & 1/6 \end{vmatrix}| V
=161(13160)V=16118V=1108V= \frac{1}{6} |1 \cdot (\frac{1}{3} \cdot \frac{1}{6} - 0)| V = \frac{1}{6} \cdot \frac{1}{18}V = \frac{1}{108} V

3. 最終的な答え

(1) OG=16a+14b+112c\vec{OG} = \frac{1}{6}\vec{a} + \frac{1}{4}\vec{b} + \frac{1}{12}\vec{c}
(2) OH=13a+12b+16c\vec{OH} = \frac{1}{3}\vec{a} + \frac{1}{2}\vec{b} + \frac{1}{6}\vec{c}
(3) OI=19a+13b\vec{OI} = \frac{1}{9}\vec{a} + \frac{1}{3}\vec{b}
(4) 1108\frac{1}{108}

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