いくつか問題が記載されていますが、ここでは微分方程式の問題(問6-5)について解説します。
**(1) dtdx=5x, x(0)=1** これは分離可能な微分方程式なので、変数分離を行います。
xdx=5dt 両辺を積分します。
∫xdx=∫5dt ln∣x∣=5t+C1 x=e5t+C1=eC1e5t=Ce5t (ただし、C=eC1) 初期条件 x(0)=1 を適用します。 1=Ce5(0)=Ce0=C よって、解は x(t)=e5t **(2) 1+i=reiθ, r≥0,0≤θ<2π** 複素数の極形式への変換です。
1+i の絶対値 r は r=12+12=2 偏角 θ は tanθ=11=1 より、θ=4π (第1象限) よって、r=2,θ=4π **(3) dt2d2x−4dtdx+3x=0, x(0)=1,dtdx(0)=1** これは定数係数の同次2階線形微分方程式です。特性方程式を解きます。
r2−4r+3=0 (r−1)(r−3)=0 したがって、一般解は x(t)=C1et+C2e3t 初期条件を適用します。まず、x(0)=1 より 1=C1e0+C2e0=C1+C2 次に、dtdx=C1et+3C2e3t より、dtdx(0)=1 1=C1e0+3C2e0=C1+3C2 C1+C2=1 と C1+3C2=1 を解くと、 2C2=0 より C2=0 よって、x(t)=et **(4) dt2d2x+dtdx=t, x(0)=0,dtdx(0)=1** これは定数係数の非同次2階線形微分方程式です。まず、同次方程式の解を求めます。
dt2d2x+dtdx=0 特性方程式は r2+r=0, r(r+1)=0 同次方程式の一般解は xh(t)=C1+C2e−t 次に、非同次方程式の特殊解を仮定します。xp(t)=At+B と仮定します。 dtdxp=A, dt2d2xp=0 dt2d2xp+dtdxp=0+A=t これは矛盾しているので、 xp(t)=At2+Bt と仮定します。 dtdxp=2At+B, dt2d2xp=2A dt2d2xp+dtdxp=2A+2At+B=t 2A=1 より A=21 2A+B=0 より 1+B=0 なので B=−1 よって、xp(t)=21t2−t 一般解は x(t)=C1+C2e−t+21t2−t 初期条件を適用します。x(0)=0 より 0=C1+C2+0−0 つまり C1+C2=0 dtdx=−C2e−t+t−1 より dtdx(0)=1 1=−C2+0−1 つまり C2=−2 C1=−C2=2 よって、x(t)=2−2e−t+21t2−t