関数 $f(x)$ が $x=0$ で連続となるように、$a$ の値を求めよ。ここで、関数 $f(x)$ は次のように定義される。 $f(x) = \begin{cases} (1 + \frac{x}{2})^{\frac{1}{x}} & (x \neq 0) \\ a & (x = 0) \end{cases}$

解析学極限連続性指数関数対数関数ロピタルの定理
2025/7/7

1. 問題の内容

関数 f(x)f(x)x=0x=0 で連続となるように、aa の値を求めよ。ここで、関数 f(x)f(x) は次のように定義される。
$f(x) = \begin{cases}
(1 + \frac{x}{2})^{\frac{1}{x}} & (x \neq 0) \\
a & (x = 0)
\end{cases}$

2. 解き方の手順

関数 f(x)f(x)x=0x=0 で連続であるためには、limx0f(x)=f(0)\lim_{x \to 0} f(x) = f(0) が成り立つ必要がある。つまり、
limx0(1+x2)1x=a\lim_{x \to 0} (1 + \frac{x}{2})^{\frac{1}{x}} = a
この極限を求めるために、自然対数 ee の定義を利用する。
y=(1+x2)1xy = (1 + \frac{x}{2})^{\frac{1}{x}} とおく。
両辺の自然対数をとると、
lny=1xln(1+x2)\ln y = \frac{1}{x} \ln (1 + \frac{x}{2})
x0x \to 0 のとき、x20\frac{x}{2} \to 0 であるから、ln(1+u)u\ln(1+u) \approx u (u0u \to 0) を利用できる。
したがって、
lny1xx2=12\ln y \approx \frac{1}{x} \cdot \frac{x}{2} = \frac{1}{2}
limx0lny=12\lim_{x \to 0} \ln y = \frac{1}{2}
両辺の指数関数をとると、
limx0y=e12=e\lim_{x \to 0} y = e^{\frac{1}{2}} = \sqrt{e}
よって、a=ea = \sqrt{e} となる。
より厳密に計算する場合は、ロピタルの定理を用いる。
limx0ln(1+x2)x\lim_{x \to 0} \frac{\ln(1 + \frac{x}{2})}{x} を計算する。
これは 00\frac{0}{0} の不定形なので、ロピタルの定理より
limx011+x2121=limx012(1+x2)=12\lim_{x \to 0} \frac{\frac{1}{1 + \frac{x}{2}} \cdot \frac{1}{2}}{1} = \lim_{x \to 0} \frac{1}{2(1 + \frac{x}{2})} = \frac{1}{2}
したがって、limx0lny=12\lim_{x \to 0} \ln y = \frac{1}{2} となり、a=e12=ea = e^{\frac{1}{2}} = \sqrt{e} となる。

3. 最終的な答え

a=ea = \sqrt{e}

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