$a>0$ かつ $b>0$ のとき、以下の不等式を証明する問題です。 (1) $(1+\frac{b}{a})(1+\frac{a}{b}) \ge 4$ (2) $(a+\frac{1}{b})(4b+\frac{1}{a}) \ge 9$

代数学不等式相加相乗平均代数
2025/7/7

1. 問題の内容

a>0a>0 かつ b>0b>0 のとき、以下の不等式を証明する問題です。
(1) (1+ba)(1+ab)4(1+\frac{b}{a})(1+\frac{a}{b}) \ge 4
(2) (a+1b)(4b+1a)9(a+\frac{1}{b})(4b+\frac{1}{a}) \ge 9

2. 解き方の手順

(1) 不等式の左辺を展開し、相加相乗平均の不等式を利用します。
左辺を展開すると、
(1+ba)(1+ab)=1+ab+ba+1=2+ab+ba(1+\frac{b}{a})(1+\frac{a}{b}) = 1 + \frac{a}{b} + \frac{b}{a} + 1 = 2 + \frac{a}{b} + \frac{b}{a}
a>0a>0 かつ b>0b>0 より、ab>0\frac{a}{b} > 0 かつ ba>0\frac{b}{a} > 0 なので、相加相乗平均の不等式より、
ab+ba2abba=21=2\frac{a}{b} + \frac{b}{a} \ge 2\sqrt{\frac{a}{b} \cdot \frac{b}{a}} = 2\sqrt{1} = 2
したがって、
2+ab+ba2+2=42 + \frac{a}{b} + \frac{b}{a} \ge 2 + 2 = 4
ゆえに、
(1+ba)(1+ab)4(1+\frac{b}{a})(1+\frac{a}{b}) \ge 4
(2) 不等式の左辺を展開し、相加相乗平均の不等式を利用します。
左辺を展開すると、
(a+1b)(4b+1a)=4ab+1+4+1ab=5+4ab+1ab(a+\frac{1}{b})(4b+\frac{1}{a}) = 4ab + 1 + 4 + \frac{1}{ab} = 5 + 4ab + \frac{1}{ab}
a>0a>0 かつ b>0b>0 より、ab>0ab > 0 なので、相加相乗平均の不等式より、
4ab+1ab24ab1ab=24=44ab + \frac{1}{ab} \ge 2\sqrt{4ab \cdot \frac{1}{ab}} = 2\sqrt{4} = 4
したがって、
5+4ab+1ab5+4=95 + 4ab + \frac{1}{ab} \ge 5 + 4 = 9
ゆえに、
(a+1b)(4b+1a)9(a+\frac{1}{b})(4b+\frac{1}{a}) \ge 9

3. 最終的な答え

(1) (1+ba)(1+ab)4(1+\frac{b}{a})(1+\frac{a}{b}) \ge 4 が証明されました。
(2) (a+1b)(4b+1a)9(a+\frac{1}{b})(4b+\frac{1}{a}) \ge 9 が証明されました。

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