$I = [0, 1]$ 上で定義された関数 $f(x)$ が、 $ f(x) = \begin{cases} \sin(\frac{1}{x^2}) & \text{if } 0 < x \leq 1 \\ 0 & \text{if } x = 0 \end{cases} $ で与えられているとき、$f$ が $I$ 上でリーマン積分可能であることを示せ。

解析学リーマン積分積分可能性連続関数不連続点
2025/7/7

1. 問題の内容

I=[0,1]I = [0, 1] 上で定義された関数 f(x)f(x) が、
f(x) =
\begin{cases}
\sin(\frac{1}{x^2}) & \text{if } 0 < x \leq 1 \\
0 & \text{if } x = 0
\end{cases}
で与えられているとき、ffII 上でリーマン積分可能であることを示せ。

2. 解き方の手順

ヒントにあるように、不連続点の近く(すなわち、x=0x=0 の近く)とそれ以外で区間を分けて考えます。
(1) ϵ>0\epsilon > 0 を任意に与え、[ϵ,1][\epsilon, 1] 上で f(x)f(x) は連続であることに注目します。区間 [ϵ,1][\epsilon, 1] 上では、f(x)=sin(1x2)f(x) = \sin(\frac{1}{x^2}) であり、これは連続関数なので、有界閉区間上ではリーマン積分可能です。
(2) 次に、[0,ϵ][0, \epsilon] 上での積分を考えます。x(0,ϵ]x \in (0, \epsilon] に対して、1sin(1x2)1-1 \le \sin(\frac{1}{x^2}) \le 1 なので、f(x)1|f(x)| \le 1 が成り立ちます。したがって、f(x)f(x) は有界です。
(3) いま、I=[0,1]I=[0,1] 上で有界な関数f(x)f(x) が、任意のϵ>0\epsilon > 0 に対して [ϵ,1][\epsilon, 1] 上でリーマン積分可能であるとします。このとき、f(x)f(x)[0,1][0, 1] 上でリーマン積分可能であることを示すには、リーマン積分の定義に立ち返り、上積分と下積分が一致することを示せばよいです。あるいは、ffが有界であり、不連続点がルベーグ測度0である事を示しても良いです。ffの不連続点はx=0x=0のみなので、ルベーグ測度は0です。
(4) ϵ\epsilonを十分小さく取れば、f(x)f(x)[0,ϵ][0,\epsilon]での変動は小さく抑えられます。ff[0,1][0,1]上で有界である事と合わせて、ff[0,1][0,1]でリーマン積分可能である事が示せます。

3. 最終的な答え

関数 ffI=[0,1]I = [0, 1] 上でリーマン積分可能である。

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