(1) 「−2≤x≤2 かつ −2≤y≤2」であることは、x2+y2≤4 であるための? x=2,y=0 のとき、−2≤x≤2 かつ −2≤y≤2 を満たします。また、x2+y2=4+0=4≤4 も満たします。 x=0,y=0 のとき、−2≤x≤2 かつ −2≤y≤2 を満たします。また、x2+y2=0+0=0≤4 も満たします。 逆に、x2+y2≤4 であっても、−2≤x≤2 かつ −2≤y≤2 であるとは限りません。例えば、x=0,y=−3 のとき、x2+y2=9>4。x=0,y=1 のとき、x2+y2=1<4。 x=1,y=1のとき、x2+y2=2≤4。しかし、−2≤x≤2かつ−2≤y≤2を満たします。 x2+y2≤4から、必ず−2≤x≤2 かつ −2≤y≤2は導けないので、十分条件ではありません。 −2≤x≤2 かつ −2≤y≤2 から、必ずx2+y2≤4は導けないので、必要条件でもありません。 たとえば、x=2,y=2のとき、−2≤x≤2 かつ −2≤y≤2 を満たしますが、x2+y2=8>4 となり、x2+y2≤4を満たしません。 したがって、必要条件でも十分条件でもありません。答えは④
(2) 「∣x∣≤1 かつ ∣y∣≤1」であることは、「∣x∣+∣y∣≤1」であるための? ∣x∣≤1 かつ ∣y∣≤1 ならば ∣x∣+∣y∣≤1 とは限りません。例えば、x=1,y=1 なら ∣x∣=1≤1 かつ ∣y∣=1≤1 を満たしますが、∣x∣+∣y∣=2>1 となります。よって、十分条件ではありません。 しかし、 ∣x∣+∣y∣≤1 ならば ∣x∣≤1 かつ ∣y∣≤1 は成り立ちます。 ∣x∣≤∣x∣+∣y∣≤1, ∣y∣≤∣x∣+∣y∣≤1 したがって、必要条件ですが十分条件ではありません。答えは②
(3) x>2 であることは、x2+3x−10>0 であるための? x2+3x−10=(x+5)(x−2)>0 となるのは、x>2 または x<−5 のときです。 x>2 ならば x2+3x−10>0 は成り立ちますが、x2+3x−10>0 ならば x>2 であるとは限りません (例えば、x=−6 の場合)。 したがって、十分条件であるが、必要条件ではありません。答えは③
(4) 自然数 n に対して、n を 4 で割ると 1 余ることは、n2 を 4 で割ると 1 余るための? n を 4 で割ると 1 余るとき、n=4k+1 (k は整数) と書けます。 このとき、n2=(4k+1)2=16k2+8k+1=4(4k2+2k)+1 となり、n2 を 4 で割ると 1 余ります。 逆に、n2 を 4 で割ると 1 余るとき、n2=4m+1 (m は整数) と書けます。 n=2のとき、n2=4 で 4 で割ると 0 余り、n=3のとき、n2=9 で 4 で割ると 1 余り、n=4のとき、n2=16 で 4 で割ると 0 余り、n=5のとき、n2=25 で 4 で割ると 1 余り。 nが奇数のとき、n2 を 4 で割ると 1 余ります。 n=2l+1 のとき n2=4l2+4l+1=4(l2+l)+1となります。 n=4k+1 ならば n2を 4 で割ると 1 余り、n2を 4 で割ると 1 余るならば n=4k+1を満たすとは限りません。 n を 4 で割ると 1 余ることは、n2 を 4 で割ると 1 余るための十分条件ですが、必要条件ではありません。 したがって、③が答えです。