一辺の長さが1の正四面体ABCDにおいて、辺AB, CDの中点をそれぞれE, Fとする。 (1) $AB \perp EF$が成り立つことを証明する。 (2) $\triangle BCD$の重心をGとするとき、線分EGの長さを求める。

幾何学空間ベクトル正四面体内積重心ベクトル
2025/7/7

1. 問題の内容

一辺の長さが1の正四面体ABCDにおいて、辺AB, CDの中点をそれぞれE, Fとする。
(1) ABEFAB \perp EFが成り立つことを証明する。
(2) BCD\triangle BCDの重心をGとするとき、線分EGの長さを求める。

2. 解き方の手順

(1)
ベクトルを使って証明する。a=OA,b=OB,c=OC,d=OD\vec{a} = \vec{OA}, \vec{b} = \vec{OB}, \vec{c} = \vec{OC}, \vec{d} = \vec{OD}とおく。
このとき、OE=a+b2\vec{OE} = \frac{\vec{a}+\vec{b}}{2}, OF=c+d2\vec{OF} = \frac{\vec{c}+\vec{d}}{2}である。
したがって、EF=OFOE=c+d2a+b2=12(c+dab)\vec{EF} = \vec{OF} - \vec{OE} = \frac{\vec{c}+\vec{d}}{2} - \frac{\vec{a}+\vec{b}}{2} = \frac{1}{2}(\vec{c}+\vec{d}-\vec{a}-\vec{b})となる。
また、AB=ba\vec{AB} = \vec{b}-\vec{a}である。
ここで、正四面体の一辺の長さが1であることより、
a=b=c=d=1|\vec{a}| = |\vec{b}| = |\vec{c}| = |\vec{d}| = 1,
ab=ac=ad=bc=bd=cd=12\vec{a}\cdot\vec{b} = \vec{a}\cdot\vec{c} = \vec{a}\cdot\vec{d} = \vec{b}\cdot\vec{c} = \vec{b}\cdot\vec{d} = \vec{c}\cdot\vec{d} = \frac{1}{2}が成り立つ。
ABEF=(ba)12(c+dab)=12(bc+bdbabbacad+aa+ab)=12(12+121211212+1+12)=12(111+1)=0\vec{AB}\cdot\vec{EF} = (\vec{b}-\vec{a})\cdot \frac{1}{2}(\vec{c}+\vec{d}-\vec{a}-\vec{b}) = \frac{1}{2}(\vec{b}\cdot\vec{c}+\vec{b}\cdot\vec{d}-\vec{b}\cdot\vec{a}-\vec{b}\cdot\vec{b}-\vec{a}\cdot\vec{c}-\vec{a}\cdot\vec{d}+\vec{a}\cdot\vec{a}+\vec{a}\cdot\vec{b}) = \frac{1}{2}(\frac{1}{2}+\frac{1}{2}-\frac{1}{2}-1-\frac{1}{2}-\frac{1}{2}+1+\frac{1}{2}) = \frac{1}{2}(1-1-1+1) = 0
したがって、ABEF\vec{AB} \perp \vec{EF}であるから、ABEFAB \perp EFが成り立つ。
(2)
BCD\triangle BCDの重心Gは、OG=b+c+d3\vec{OG} = \frac{\vec{b}+\vec{c}+\vec{d}}{3}である。
したがって、EG=OGOE=b+c+d3a+b2=2b+2c+2d3a3b6=3ab+2c+2d6\vec{EG} = \vec{OG} - \vec{OE} = \frac{\vec{b}+\vec{c}+\vec{d}}{3} - \frac{\vec{a}+\vec{b}}{2} = \frac{2\vec{b}+2\vec{c}+2\vec{d}-3\vec{a}-3\vec{b}}{6} = \frac{-3\vec{a}-\vec{b}+2\vec{c}+2\vec{d}}{6}となる。
EG2=1363ab+2c+2d2=136(9a2+b2+4c2+4d2+6ab12ac12ad4bc4bd+8cd)=136(9+1+4+4+61212121212412412+812)=136(18+36622+4)=136(2116+4)=536=536|\vec{EG}|^2 = \frac{1}{36}|-3\vec{a}-\vec{b}+2\vec{c}+2\vec{d}|^2 = \frac{1}{36}(9|\vec{a}|^2+|\vec{b}|^2+4|\vec{c}|^2+4|\vec{d}|^2+6\vec{a}\cdot\vec{b}-12\vec{a}\cdot\vec{c}-12\vec{a}\cdot\vec{d}-4\vec{b}\cdot\vec{c}-4\vec{b}\cdot\vec{d}+8\vec{c}\cdot\vec{d}) = \frac{1}{36}(9+1+4+4+6\cdot \frac{1}{2}-12\cdot \frac{1}{2}-12\cdot \frac{1}{2}-4\cdot \frac{1}{2}-4\cdot \frac{1}{2}+8\cdot \frac{1}{2}) = \frac{1}{36}(18+3-6-6-2-2+4) = \frac{1}{36}(21-16+4)=\frac{5}{36} = \frac{5}{36}.
EG=536=56|\vec{EG}| = \sqrt{\frac{5}{36}} = \frac{\sqrt{5}}{6}

3. 最終的な答え

(1) ABEFAB \perp EF
(2) EG=56EG = \frac{\sqrt{5}}{6}

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