$a$ を定数とする。$x$ の方程式 $\cos 2x - (2a+1)\cos x + a + 1 = 0$ について、 (1) $a=1$ のとき、$-\frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2}$ の範囲でこの方程式を満たす $x$ の値を求める。 (2) $a \geq 0$ のとき、$-\frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2}$ の範囲でこの方程式を満たす $x$ の値の個数を $a$ の値によって分類して求める。

1. 問題の内容

$a$ を定数とする。$x$ の方程式 $\cos 2x - (2a+1)\cos x + a + 1 = 0$ について、

(1) $a=1$ のとき、$-\frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2}$ の範囲でこの方程式を満たす $x$ の値を求める。

(2) $a \geq 0$ のとき、$-\frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2}$ の範囲でこの方程式を満たす $x$ の値の個数を $a$ の値によって分類して求める。

2. 解き方の手順

(1) $a=1$ のとき、与えられた方程式は $\cos 2x - 3\cos x + 2 = 0$ となる。

$\cos 2x = 2\cos^2 x - 1$ より、

$2\cos^2 x - 1 - 3\cos x + 2 = 0$

$2\cos^2 x - 3\cos x + 1 = 0$

$(2\cos x - 1)(\cos x - 1) = 0$

よって $\cos x = 1$ または $\cos x = \frac{1}{2}$ である。

$-\frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2}$ において、

$\cos x = 1$ のとき $x = 0$

$\cos x = \frac{1}{2}$ のとき $x = \pm \frac{\pi}{3}$

したがって、求める $x$ の値は $x = -\frac{\pi}{3}, 0, \frac{\pi}{3}$ である。

(2) $\cos 2x - (2a+1)\cos x + a + 1 = 0$

$2\cos^2 x - 1 - (2a+1)\cos x + a + 1 = 0$

$2\cos^2 x - (2a+1)\cos x + a = 0$

$(2\cos x - a)(\cos x - 1) = 0$

よって $\cos x = 1$ または $\cos x = \frac{a}{2}$ である。

$-\frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2}$ において、$\cos x = 1$ のとき $x = 0$

$\cos x = \frac{a}{2}$ について、$-\frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2}$ における解の個数を考える。

$a \geq 0$ より、$\frac{a}{2} \geq 0$ である。

$\frac{a}{2} > 1$ のとき $\cos x = \frac{a}{2}$ は解を持たない。

$0 \leq \frac{a}{2} \leq 1$ のとき $-\frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2}$ で解を持つ。

$0 \leq a \leq 2$ のとき、$\cos x = \frac{a}{2}$ は $x = \pm \arccos \frac{a}{2}$ という2つの解を持つ。

$a = 0$ のとき、$\cos x = 0$ より $x = \pm \frac{\pi}{2}$ であり、$\cos x = 1$ より $x = 0$ であるから、解の個数は3個。

$0 < a \leq 2$ のとき、$x = 0$ と $x = \pm \arccos \frac{a}{2}$ の3つの解を持つ。

$a > 2$ のとき、$\cos x = \frac{a}{2}$ は解を持たないので、$x=0$ の1つの解を持つ。

$a = 0$ のとき、解の個数は2個（$x = 0, \pm \frac{\pi}{2}$ なので）

$0 < a < 2$ のとき、解の個数は3個。

$a = 2$ のとき、解の個数は2個（$x = 0, 0$ なので）

$a > 2$ のとき、解の個数は1個。

3. 最終的な答え

(1) $x = -\frac{\pi}{3}, 0, \frac{\pi}{3}$

(2)

$a = 0$ のとき、解の個数は2個

$0 < a < 2$ のとき、解の個数は3個

$a = 2$ のとき、解の個数は2個

$a > 2$ のとき、解の個数は1個