$\sin^2 \theta - a \sin \theta + a = 0$ が $0 \le \theta < 2\pi$ の範囲に異なる4つの実数解を持つときの、$a$ の値の範囲を求める。

代数学三角関数二次方程式解の個数不等式
2025/7/7

1. 問題の内容

sin2θasinθ+a=0\sin^2 \theta - a \sin \theta + a = 00θ<2π0 \le \theta < 2\pi の範囲に異なる4つの実数解を持つときの、aa の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

まず、t=sinθt = \sin \theta と置換すると、与えられた方程式は tt についての二次方程式
t2at+a=0t^2 - at + a = 0
となる。0θ<2π0 \le \theta < 2\pi において、sinθ=t\sin \theta = t が異なる4つの解を持つためには、以下の条件を満たす必要がある。
(1) 二次方程式 t2at+a=0t^2 - at + a = 0 は異なる2つの実数解 t1,t2t_1, t_2 を持つ。
(2) それらの解は 1<t1<1-1 < t_1 < 1 かつ 1<t2<1-1 < t_2 < 1 を満たす。
(3) t1t2t_1 \ne t_2 かつ t1,t2t_1, t_2 のどちらかが0を含んでいても良い。
二次方程式が異なる2つの実数解を持つための条件は、判別式 D>0D > 0 である。
D=a24a>0D = a^2 - 4a > 0
a(a4)>0a(a-4) > 0
したがって、a<0a < 0 または a>4a > 4
次に、f(t)=t2at+af(t) = t^2 - at + a とおくと、 1<t1<1-1 < t_1 < 1 かつ 1<t2<1-1 < t_2 < 1 を満たすための条件は、以下の3つである。
(a) f(1)>0f(-1) > 0
(b) f(1)>0f(1) > 0
(c) 1<a2<1-1 < \frac{a}{2} < 1
(a) f(1)=(1)2a(1)+a=1+a+a=2a+1>0f(-1) = (-1)^2 - a(-1) + a = 1 + a + a = 2a + 1 > 0
a>12a > -\frac{1}{2}
(b) f(1)=(1)2a(1)+a=1a+a=1>0f(1) = (1)^2 - a(1) + a = 1 - a + a = 1 > 0
これは常に成り立つ。
(c) 1<a2<1-1 < \frac{a}{2} < 1
2<a<2-2 < a < 2
これらの条件をすべて満たす aa の範囲は、 12<a<0-\frac{1}{2} < a < 0 である。
t=sinθt = \sin \theta0θ<2π0 \le \theta < 2\pi で、 1<t<1-1 < t < 1 のとき、θ\theta は2つの解を持つ。
t=sinθt = \sin \thetat=±1t = \pm 1 のとき、θ\theta は1つの解を持つ。
t=sinθt = \sin \thetat=0t = 0 のとき、θ\theta は2つの解 (0,π)(0, \pi) を持つ。
したがって、二次方程式の解が 0<t<10 < t < 1 であれば、それは θ\theta に関して2つの解を与える。そして、もし異なる2つの解があり、それらが両方とも 0<t<10 < t < 1 の範囲にあれば、θ\theta は4つの解を持つ。しかし、tt の一方の解が 0 である場合も考えられる。
判別式より、a<0a < 0 または a>4a > 4
12<a<2-\frac{1}{2} < a < 2 より、 12<a<0-\frac{1}{2} < a < 0 である必要がある。
解の公式 t=a±a24a2t = \frac{a \pm \sqrt{a^2 - 4a}}{2}
t1+t2=at_1 + t_2 = a であり、t1t2=at_1 t_2 = a である。
a=0a = 0 のとき、t2=0t^2 = 0 となり、t=0t = 0 である。
a>0a > 0 とすると、0<a<40 < a < 4
t1,t2t_1, t_21<t1<0-1 < t_1 < 0 かつ 0<t2<10 < t_2 < 1 であれば条件を満たす。a<0a < 0 ではない。
解が 0<t<10 < t < 1 となるためには、軸 a/2a/20<a/2<10 < a/2 < 1 であること。
つまり、0<a<20 < a < 2
また、f(0)=a>0f(0) = a > 0 である。
f(1)=1>0f(1) = 1 > 0 である。
D>0D > 0 なので、a>4a > 4 または a<0a < 0 である。
0<a<20 < a < 2 ではない。
f(0)=a>0f(0) = a > 0 である。
最終的に得られる条件は、0<a<10 < a < 1 になる。

3. 最終的な答え

0<a<10 < a < 1

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