複素数 $z$ について、$z^3 = 2 - 2i$ を満たす $z$ の偏角 $\theta$ ($0 \le \theta < 2\pi$) を全て求めよ。

1. 問題の内容

複素数 $z$ について、$z^3 = 2 - 2i$ を満たす $z$ の偏角 $\theta$ ($0 \le \theta < 2\pi$) を全て求めよ。

2. 解き方の手順

まず、$2-2i$ を極形式で表す。

$2-2i$ の絶対値は $\sqrt{2^2 + (-2)^2} = \sqrt{8} = 2\sqrt{2}$ である。

また、偏角 $\alpha$ は $\tan \alpha = \frac{-2}{2} = -1$ を満たす。

$2-2i$ は第四象限にあるから、$\alpha = -\frac{\pi}{4}$ である。

したがって、$2-2i = 2\sqrt{2} (\cos(-\frac{\pi}{4}) + i \sin(-\frac{\pi}{4}))$ と表せる。

$2-2i = 2\sqrt{2} e^{-i\frac{\pi}{4}}$ とも書ける。

ここで、$z = r e^{i\theta}$ とおく。このとき、$z^3 = r^3 e^{3i\theta}$ である。

$z^3 = 2-2i$ であるから、$r^3 e^{3i\theta} = 2\sqrt{2} e^{-i\frac{\pi}{4}}$ が成り立つ。

したがって、$r^3 = 2\sqrt{2} = 2^{\frac{3}{2}}$ と $3\theta = -\frac{\pi}{4} + 2n\pi$ （$n$ は整数）が成り立つ。

$r^3 = 2^{\frac{3}{2}}$ より、$r = \sqrt{2}$ である。

$3\theta = -\frac{\pi}{4} + 2n\pi$ より、$\theta = -\frac{\pi}{12} + \frac{2n\pi}{3}$ である。

$\theta$ の範囲が $0 \le \theta < 2\pi$ であるから、

$n=1$ のとき、$\theta = -\frac{\pi}{12} + \frac{2\pi}{3} = \frac{-\pi + 8\pi}{12} = \frac{7\pi}{12}$

$n=2$ のとき、$\theta = -\frac{\pi}{12} + \frac{4\pi}{3} = \frac{-\pi + 16\pi}{12} = \frac{15\pi}{12} = \frac{5\pi}{4}$

$n=3$ のとき、$\theta = -\frac{\pi}{12} + \frac{6\pi}{3} = -\frac{\pi}{12} + 2\pi = \frac{23\pi}{12}$

$n=0$ のとき、$\theta = -\frac{\pi}{12}$ (不適)

$n=4$ のとき、$\theta = -\frac{\pi}{12} + \frac{8\pi}{3} = \frac{-\pi + 32\pi}{12} = \frac{31\pi}{12} > 2\pi$ (不適)

3. 最終的な答え

$\frac{7\pi}{12}, \frac{5\pi}{4}, \frac{23\pi}{12}$