$x \neq 0, -1$ のとき、$\lim_{n\to\infty} \frac{x^{n+1}}{1+x^n} = x$ となるような $x$ の値の範囲を求めよ。

1. 問題の内容

$x \neq 0, -1$ のとき、$\lim_{n\to\infty} \frac{x^{n+1}}{1+x^n} = x$ となるような $x$ の値の範囲を求めよ。

2. 解き方の手順

極限を計算するために、$x$ の値の範囲を場合分けして考える。

(i) $|x| < 1$ のとき、$\lim_{n\to\infty} x^n = 0$ である。

したがって、

$$\lim_{n\to\infty} \frac{x^{n+1}}{1+x^n} = \frac{0}{1+0} = 0$$

これが $x$ に等しくなるためには、$x = 0$ でなければならないが、$x \neq 0$ であるから、この場合は解なし。

(ii) $x = 1$ のとき、

$$\lim_{n\to\infty} \frac{x^{n+1}}{1+x^n} = \lim_{n\to\infty} \frac{1}{1+1} = \frac{1}{2}$$

これが $x = 1$ に等しくなることはないので、この場合は解なし。

(iii) $|x| > 1$ のとき、分母・分子を $x^n$ で割ると、

$$\lim_{n\to\infty} \frac{x^{n+1}}{1+x^n} = \lim_{n\to\infty} \frac{x}{\frac{1}{x^n}+1} = \frac{x}{0+1} = x$$

これは常に成立する。したがって、$|x| > 1$ が解となる。

(iv) $x < -1$のとき、

$$\lim_{n \to \infty} \frac{x^{n+1}}{1 + x^n} = \lim_{n \to \infty} \frac{x}{\frac{1}{x^n} + 1}$$

となる。

$|x| > 1$なので、$\frac{1}{x^n}$ は$n$が偶数のとき正の値で0に近づき、$n$が奇数のとき負の値で0に近づく。

よって、

$$\lim_{n \to \infty} \frac{x^{n+1}}{1 + x^n} = x$$

が成り立つ。

したがって、$x < -1$ が解となる。

以上より、 $|x| > 1$ が解となる。

3. 最終的な答え

$x < -1$ または $x > 1$