数学的帰納法を用いて、次の等式を証明する。 (1) $1+3+5+\cdots+(2n-1) = n^2$ (2) $1 \cdot 2 + 2 \cdot 3 + 3 \cdot 4 + \cdots + n(n+1) = \frac{1}{3}n(n+1)(n+2)$

1. 問題の内容

数学的帰納法を用いて、次の等式を証明する。

(1) $1+3+5+\cdots+(2n-1) = n^2$

(2) $1 \cdot 2 + 2 \cdot 3 + 3 \cdot 4 + \cdots + n(n+1) = \frac{1}{3}n(n+1)(n+2)$

2. 解き方の手順

(1) $1+3+5+\cdots+(2n-1) = n^2$ を数学的帰納法で証明する。

(i) $n=1$ のとき、左辺は $1$、右辺は $1^2 = 1$ であり、等式は成り立つ。

(ii) $n=k$ のとき、$1+3+5+\cdots+(2k-1) = k^2$ が成り立つと仮定する。

$n=k+1$ のとき、$1+3+5+\cdots+(2k-1) + (2(k+1)-1) = k^2 + (2k+2-1) = k^2 + 2k + 1 = (k+1)^2$ となる。

したがって、$n=k+1$ のときも等式は成り立つ。

(i), (ii) より、すべての自然数 $n$ について、$1+3+5+\cdots+(2n-1) = n^2$ が成り立つ。

(2) $1 \cdot 2 + 2 \cdot 3 + 3 \cdot 4 + \cdots + n(n+1) = \frac{1}{3}n(n+1)(n+2)$ を数学的帰納法で証明する。

(i) $n=1$ のとき、左辺は $1 \cdot 2 = 2$、右辺は $\frac{1}{3} \cdot 1 \cdot (1+1) \cdot (1+2) = \frac{1}{3} \cdot 1 \cdot 2 \cdot 3 = 2$ であり、等式は成り立つ。

(ii) $n=k$ のとき、$1 \cdot 2 + 2 \cdot 3 + 3 \cdot 4 + \cdots + k(k+1) = \frac{1}{3}k(k+1)(k+2)$ が成り立つと仮定する。

$n=k+1$ のとき、$1 \cdot 2 + 2 \cdot 3 + 3 \cdot 4 + \cdots + k(k+1) + (k+1)(k+2) = \frac{1}{3}k(k+1)(k+2) + (k+1)(k+2)$

$= \frac{1}{3}k(k+1)(k+2) + \frac{3}{3}(k+1)(k+2) = \frac{1}{3}(k+1)(k+2)(k+3) = \frac{1}{3}(k+1)((k+1)+1)((k+1)+2)$ となる。

したがって、$n=k+1$ のときも等式は成り立つ。

(i), (ii) より、すべての自然数 $n$ について、$1 \cdot 2 + 2 \cdot 3 + 3 \cdot 4 + \cdots + n(n+1) = \frac{1}{3}n(n+1)(n+2)$ が成り立つ。

3. 最終的な答え

(1) $1+3+5+\cdots+(2n-1) = n^2$

(2) $1 \cdot 2 + 2 \cdot 3 + 3 \cdot 4 + \cdots + n(n+1) = \frac{1}{3}n(n+1)(n+2)$