与えられた数列や関数の性質(有界列である、収束列である、部分列である、連続である)について、集合の記号や論理記号を用いて定義を記述する。

解析学数列関数の連続性論理記号有界列収束列部分列
2025/7/8

1. 問題の内容

与えられた数列や関数の性質(有界列である、収束列である、部分列である、連続である)について、集合の記号や論理記号を用いて定義を記述する。

2. 解き方の手順

(1) 数列{an}\{a_n\}が有界列であるとは、ある正の実数MMが存在して、全ての自然数nnに対してanM|a_n| \le Mが成り立つことである。これを論理記号で表現する。
(2) 数列{an}\{a_n\}が収束列であるとは、ある実数α\alphaが存在して、任意の正の数ϵ\epsilonに対して、ある自然数NNが存在し、nNn \ge Nならばanα<ϵ|a_n - \alpha| < \epsilonが成り立つことである。これを論理記号で表現する。
(3) 数列{aik}\{a_{i_k}\}が数列{an}\{a_n\}の部分列であるとは、iki_kが狭義単調増加な自然数列であり、kkを自然数とするときに、aika_{i_k}で表される数列である。
(4) 関数f:ARf: A \rightarrow \mathbb{R}AAの点aaで連続であるとは、任意の正の数ϵ\epsilonに対して、ある正の数δ\deltaが存在し、xAx \in Aかつxa<δ|x - a| < \deltaならばf(x)f(a)<ϵ|f(x) - f(a)| < \epsilonが成り立つことである。これを論理記号で表現する。

3. 最終的な答え

(1) 数列{an}\{a_n\}が有界列である。
M>0,nN,anM\exists M > 0, \forall n \in \mathbb{N}, |a_n| \le M
(2) 数列{an}\{a_n\}が収束列である。
αR,ϵ>0,NN,nN,(nN    anα<ϵ)\exists \alpha \in \mathbb{R}, \forall \epsilon > 0, \exists N \in \mathbb{N}, \forall n \in \mathbb{N}, (n \ge N \implies |a_n - \alpha| < \epsilon)
(3) 数列{aik}\{a_{i_k}\}が数列{an}\{a_n\}の部分列である。
{ik}k=1\{i_k\}_{k=1}^{\infty} が狭義単調増加な自然数列である。
(4) 関数f:ARf: A \rightarrow \mathbb{R}AAの点aaで連続である。
ϵ>0,δ>0,xA,(xa<δ    f(x)f(a)<ϵ)\forall \epsilon > 0, \exists \delta > 0, \forall x \in A, (|x - a| < \delta \implies |f(x) - f(a)| < \epsilon)