問題は、四角形ABDCについて、角度の関係、対角線の長さ、余弦定理の適用、円に内接する四角形の性質などを調べるものです。具体的には、以下の内容が含まれます。 (1) $\angle ACB$ と $\angle BCD$ の関係を調べる。 (2) 四角形ABDCにおいて、$\angle ABD + \angle DCA$ を求め、対角線ADの長さを求め、$\cos \angle DCA$ を求める。 (3) 円に内接する四角形PQRSにおいて、対角線の長さを求める公式を導く。

幾何学四角形余弦定理内接四角形角度合同対角線
2025/7/8

1. 問題の内容

問題は、四角形ABDCについて、角度の関係、対角線の長さ、余弦定理の適用、円に内接する四角形の性質などを調べるものです。具体的には、以下の内容が含まれます。
(1) ACB\angle ACBBCD\angle BCD の関係を調べる。
(2) 四角形ABDCにおいて、ABD+DCA\angle ABD + \angle DCA を求め、対角線ADの長さを求め、cosDCA\cos \angle DCA を求める。
(3) 円に内接する四角形PQRSにおいて、対角線の長さを求める公式を導く。

2. 解き方の手順

(1) ACB\angle ACBBCD\angle BCD について:
ABC\triangle ABCBDC\triangle BDC において、AB=BD=2AB=BD=2, BC=BC=4BC=BC=4, CA=CD=3CA=CD=3 であるから、三辺相等(SSS)より ABCBDC\triangle ABC \equiv \triangle BDC である。したがって、ACB=BCD\angle ACB = \angle BCD
cosACB=32+4222234=9+16424=2124=78\cos \angle ACB = \frac{3^2 + 4^2 - 2^2}{2 \cdot 3 \cdot 4} = \frac{9 + 16 - 4}{24} = \frac{21}{24} = \frac{7}{8}
cosBCD=42+3222243=16+9424=2124=78\cos \angle BCD = \frac{4^2 + 3^2 - 2^2}{2 \cdot 4 \cdot 3} = \frac{16+9-4}{24} = \frac{21}{24} = \frac{7}{8}
よって、cosACB=cosBCD\cos \angle ACB = \cos \angle BCD であり、ACB=BCD\angle ACB = \angle BCD である。
ABC\triangle ABC を辺BCについて折り返すと、頂点Aは辺CD上にあり、その点をEとする。BDE\triangle BDEは二等辺三角形であることと、折り返した図形を考えると、BAC>BDC\angle BAC > \angle BDC であり、BAC+BDC=180\angle BAC + \angle BDC = 180^\circ である。
(2) 四角形ABDCにおいて、内角の和を考えると ABD+DCA=180\angle ABD + \angle DCA = 180^\circ である。
AD=x,cosABD=yAD=x, \cos \angle ABD = y とおくと、cosDCA=cos(180ABD)=cosABD=y\cos \angle DCA = \cos(180^\circ - \angle ABD) = - \cos \angle ABD = -y である。
ABD\triangle ABDにおいて、余弦定理により x2=22+22222y=88yx^2 = 2^2 + 2^2 - 2 \cdot 2 \cdot 2 \cdot y = 8 - 8y が成り立つ。
ADC\triangle ADC においても同様に考えて、x2=32+42234(y)=25+24yx^2 = 3^2 + 4^2 - 2 \cdot 3 \cdot 4 \cdot (-y) = 25 + 24y が成り立つ。
88y=25+24y8-8y = 25+24y より、32y=1732y = -17, y=1732y = -\frac{17}{32}
x2=88(1732)=8+174=32+174=494x^2 = 8 - 8(-\frac{17}{32}) = 8 + \frac{17}{4} = \frac{32+17}{4} = \frac{49}{4}
x=494=72x = \sqrt{\frac{49}{4}} = \frac{7}{2}
(3) 四角形ABDCは、円に内接している。
円に内接する四角形 PQRSにおいて、辺の長さ PQ=a, QR=b, RS=c, SP=d, 対角線の長さ PR=p, QS=qの関係について調べよう。
PQR=180RSP\angle PQR = 180^\circ - \angle RSP であることを用いると、PQR\triangle PQRRSP\triangle RSPのそれぞれに余弦定理を適用する。
p2=a2+b22abcosPQRp^2 = a^2 + b^2 - 2ab\cos \angle PQR
p2=c2+d22cdcosRSPp^2 = c^2 + d^2 - 2cd\cos \angle RSP
PQR=180RSP\angle PQR = 180^\circ - \angle RSP より、cosPQR=cosRSP\cos \angle PQR = - \cos \angle RSP
p2=a2+b2+2abcosRSPp^2 = a^2 + b^2 + 2ab\cos \angle RSP
p2=a2+b22abcos(180RSP)p^2 = a^2 + b^2 - 2ab\cos(180^\circ - \angle RSP)
p2=a2+b2+2abcos(RSP)p^2 = a^2 + b^2 + 2ab \cos(\angle RSP)
cos(RSP)=p2a2b22ab=c2+d2p22cd\cos(\angle RSP) = \frac{p^2 - a^2 - b^2}{2ab} = \frac{c^2+d^2 - p^2}{2cd}
2cd(p2a2b2)=2ab(c2+d2p2)2cd (p^2 - a^2 - b^2) = 2ab (c^2 + d^2 - p^2)
cdp2cda2cdb2=abc2+abd2abp2cdp^2 - cda^2 - cdb^2 = abc^2 + abd^2 - abp^2
p2(cd+ab)=cda2+cdb2+abc2+abd2=(ac+bd)(ad+bc)p^2 (cd + ab) = cda^2 + cdb^2 + abc^2 + abd^2 = (ac+bd)(ad+bc)
p2=(ac+bd)(ad+bc)ab+cdp^2 = \frac{(ac+bd)(ad+bc)}{ab+cd}

3. 最終的な答え

ア: 78\frac{7}{8}
イ: 合同
ウエオ: 180
カキク: 180
ケ: -y
コ: 8
サ: 8
シ: 72\frac{7}{2}
ス: 27\frac{2}{7}
セソ: -17
タチ: 32
ツ: (ac+bd)(ad+bc)ab+cd\frac{(ac+bd)(ad+bc)}{ab+cd}

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