集合 $X$, $Y$ と写像 $f: X \to Y$ に対して、全射か単射か判定し、理由を述べる。全単射ならば逆写像を求める。 (1) $X = \mathbb{R}$, $Y = (0, \infty)$, $f(x) = e^{2x-3}$ (2) $X = \mathbb{R} \setminus \{a\}$, $Y = \mathbb{R} \setminus \{c\}$, $f(x) = \frac{1}{x-a} + c$ (3) $X = \mathbb{R}$, $Y = [2, \infty)$, $f(x) = x^2 + 2$ (4) $X = [-1, 1]$, $Y = [0, 1]$, $f(x) = |2|x| - 1|$ (5) $X = \mathbb{R}^2$, $Y = \mathbb{R}$, $f(x, y) = x + y$ (6) $X = \mathbb{R}^2$, $Y = [0, \infty)$, $f(x, y) = x^2 + y^2$ (7) $X = \mathbb{R}^2$, $Y = \mathbb{R}^2$, $f(x, y) = (-x, -y)$ (8) $X = \mathbb{R}^2$, $Y = \mathbb{R}^2$, $f(x, y) = (-y, x)$

はい、承知いたしました。画像にある数学の問題を解いていきます。

1. 問題の内容

集合 $X$, $Y$ と写像 $f: X \to Y$ に対して、全射か単射か判定し、理由を述べる。全単射ならば逆写像を求める。

(1) $X = \mathbb{R}$, $Y = (0, \infty)$, $f(x) = e^{2x-3}$

(2) $X = \mathbb{R} \setminus \{a\}$, $Y = \mathbb{R} \setminus \{c\}$, $f(x) = \frac{1}{x-a} + c$

(3) $X = \mathbb{R}$, $Y = [2, \infty)$, $f(x) = x^2 + 2$

(4) $X = [-1, 1]$, $Y = [0, 1]$, $f(x) = |2|x| - 1|$

(5) $X = \mathbb{R}^2$, $Y = \mathbb{R}$, $f(x, y) = x + y$

(6) $X = \mathbb{R}^2$, $Y = [0, \infty)$, $f(x, y) = x^2 + y^2$

(7) $X = \mathbb{R}^2$, $Y = \mathbb{R}^2$, $f(x, y) = (-x, -y)$

(8) $X = \mathbb{R}^2$, $Y = \mathbb{R}^2$, $f(x, y) = (-y, x)$

2. 解き方の手順

(1) $f(x) = e^{2x-3}$

* 単射性：$f(x_1) = f(x_2)$ とすると、$e^{2x_1-3} = e^{2x_2-3}$。指数関数は単射なので、$2x_1 - 3 = 2x_2 - 3$。よって、$x_1 = x_2$。したがって、$f$ は単射。

* 全射性：$y \in (0, \infty)$ に対して、$f(x) = y$ となる $x \in \mathbb{R}$ が存在するか調べる。$e^{2x-3} = y$ より、$2x - 3 = \ln y$。したがって、$x = \frac{\ln y + 3}{2}$。$x$ は実数なので、$f$ は全射。

* 逆写像：$x = \frac{\ln y + 3}{2}$ より、$f^{-1}(y) = \frac{\ln y + 3}{2}$。

(2) $f(x) = \frac{1}{x-a} + c$

* 単射性：$f(x_1) = f(x_2)$ とすると、$\frac{1}{x_1-a} + c = \frac{1}{x_2-a} + c$。よって、$\frac{1}{x_1-a} = \frac{1}{x_2-a}$。したがって、$x_1 - a = x_2 - a$ より、$x_1 = x_2$。よって、$f$ は単射。

* 全射性：$y \in \mathbb{R} \setminus \{c\}$ に対して、$f(x) = y$ となる $x \in \mathbb{R} \setminus \{a\}$ が存在するか調べる。$\frac{1}{x-a} + c = y$ より、$\frac{1}{x-a} = y - c$。したがって、$x - a = \frac{1}{y - c}$ より、$x = \frac{1}{y - c} + a$。$y \neq c$ なので、$x$ が定義できる。また、$x = a$ となるのは $y = \infty$ の時だけなので、$x \in \mathbb{R} \setminus \{a\}$。したがって、$f$ は全射。

* 逆写像：$x = \frac{1}{y - c} + a$ より、$f^{-1}(y) = \frac{1}{y - c} + a$。

(3) $f(x) = x^2 + 2$

* 単射性：$f(1) = 3$ かつ $f(-1) = 3$ より、単射ではない。

* 全射性：$y \in [2, \infty)$ に対して、$f(x) = y$ となる $x \in \mathbb{R}$ が存在するか調べる。$x^2 + 2 = y$ より、$x^2 = y - 2$。$y \geq 2$ なので、$x = \pm \sqrt{y - 2}$ は実数解を持つ。したがって、$f$ は全射。

(4) $f(x) = |2|x| - 1|$

* 単射性：$f(-1) = 1$ かつ $f(1) = 1$ より、単射ではない。

* 全射性：$x \in [-1, 1]$ のとき、$|x| \in [0, 1]$ である。したがって、$2|x| \in [0, 2]$ より、$2|x| - 1 \in [-1, 1]$。よって、$|2|x| - 1| \in [0, 1]$。したがって、$f$ は全射。

(5) $f(x, y) = x + y$

* 単射性：$f(1, 1) = 2$ かつ $f(2, 0) = 2$ より、単射ではない。

* 全射性：$z \in \mathbb{R}$ に対して、$f(x, y) = z$ となる $(x, y) \in \mathbb{R}^2$ が存在するか調べる。$x + y = z$ より、$y = z - x$。$x$ を任意の実数とすれば、$y$ も実数になるので、$(x, y) \in \mathbb{R}^2$ が存在する。したがって、$f$ は全射。

(6) $f(x, y) = x^2 + y^2$

* 単射性：$f(1, 0) = 1$ かつ $f(0, 1) = 1$ より、単射ではない。

* 全射性：$z \in [0, \infty)$ に対して、$f(x, y) = z$ となる $(x, y) \in \mathbb{R}^2$ が存在するか調べる。$x^2 + y^2 = z$ より、$y = \pm \sqrt{z - x^2}$。$x$ を $|x| \leq \sqrt{z}$ となるように選べば、$y$ は実数解を持つ。したがって、$f$ は全射。

(7) $f(x, y) = (-x, -y)$

* 単射性：$f(x_1, y_1) = f(x_2, y_2)$ とすると、$(-x_1, -y_1) = (-x_2, -y_2)$。よって、$x_1 = x_2$ かつ $y_1 = y_2$。したがって、$f$ は単射。

* 全射性：$(u, v) \in \mathbb{R}^2$ に対して、$f(x, y) = (u, v)$ となる $(x, y) \in \mathbb{R}^2$ が存在するか調べる。$(-x, -y) = (u, v)$ より、$x = -u$ かつ $y = -v$。したがって、$f$ は全射。

* 逆写像：$x = -u$ かつ $y = -v$ より、$f^{-1}(u, v) = (-u, -v)$。

(8) $f(x, y) = (-y, x)$

* 単射性：$f(x_1, y_1) = f(x_2, y_2)$ とすると、$(-y_1, x_1) = (-y_2, x_2)$。よって、$y_1 = y_2$ かつ $x_1 = x_2$。したがって、$f$ は単射。

* 全射性：$(u, v) \in \mathbb{R}^2$ に対して、$f(x, y) = (u, v)$ となる $(x, y) \in \mathbb{R}^2$ が存在するか調べる。$(-y, x) = (u, v)$ より、$y = -u$ かつ $x = v$。したがって、$f$ は全射。

* 逆写像：$y = -u$ かつ $x = v$ より、$f^{-1}(u, v) = (v, -u)$。

3. 最終的な答え

(1) 全単射。逆写像：$f^{-1}(y) = \frac{\ln y + 3}{2}$。

(2) 全単射。逆写像：$f^{-1}(y) = \frac{1}{y - c} + a$。

(3) 全射ではない。単射ではない。

(4) 全射。単射ではない。

(5) 全射。単射ではない。

(6) 全射。単射ではない。

(7) 全単射。逆写像：$f^{-1}(u, v) = (-u, -v)$。

(8) 全単射。逆写像：$f^{-1}(u, v) = (v, -u)$。