与えられた関数 $f(x, y) = x^3 + y^3 - 3xy + 9$ について、次の問いに答える。 (1) $f(x, y)$ は $(0, 0)$ で極値をとるかどうかを証明を付けて答える。 (2) $f(x, y)$ が極値をとる点をすべて求め、極大値か極小値かを判定する。

1. 問題の内容

与えられた関数 $f(x, y) = x^3 + y^3 - 3xy + 9$ について、次の問いに答える。

(1) $f(x, y)$ は $(0, 0)$ で極値をとるかどうかを証明を付けて答える。

(2) $f(x, y)$ が極値をとる点をすべて求め、極大値か極小値かを判定する。

2. 解き方の手順

(1)

まず、偏微分を計算する。

$f_x = \frac{\partial f}{\partial x} = 3x^2 - 3y$

$f_y = \frac{\partial f}{\partial y} = 3y^2 - 3x$

次に、$(0, 0)$ での偏微分を計算する。

$f_x(0, 0) = 3(0)^2 - 3(0) = 0$

$f_y(0, 0) = 3(0)^2 - 3(0) = 0$

したがって、$(0, 0)$ は停留点である可能性がある。

次に、2階偏微分を計算する。

$f_{xx} = \frac{\partial^2 f}{\partial x^2} = 6x$

$f_{yy} = \frac{\partial^2 f}{\partial y^2} = 6y$

$f_{xy} = \frac{\partial^2 f}{\partial x \partial y} = -3$

ヘッセ行列式 $D(x, y)$ を計算する。

$D(x, y) = f_{xx}f_{yy} - (f_{xy})^2 = (6x)(6y) - (-3)^2 = 36xy - 9$

$(0, 0)$ でのヘッセ行列式を計算する。

$D(0, 0) = 36(0)(0) - 9 = -9 < 0$

したがって、$(0, 0)$ は鞍点である。つまり、$(0, 0)$ で極値をとらない。

(2)

極値をとる点を求めるには、まず $f_x = 0$ かつ $f_y = 0$ を満たす点を求める。

$3x^2 - 3y = 0 \Rightarrow y = x^2$

$3y^2 - 3x = 0 \Rightarrow x = y^2$

$y = x^2$ を $x = y^2$ に代入すると、

$x = (x^2)^2 \Rightarrow x = x^4 \Rightarrow x^4 - x = 0 \Rightarrow x(x^3 - 1) = 0$

したがって、$x = 0$ または $x = 1$ である。

$x = 0$ のとき、$y = x^2 = 0^2 = 0$

$x = 1$ のとき、$y = x^2 = 1^2 = 1$

したがって、極値をとる可能性がある点は $(0, 0)$ と $(1, 1)$ である。

$(0, 0)$ は鞍点であるため、$(1, 1)$ について調べる。

$f_{xx}(1, 1) = 6(1) = 6$

$f_{yy}(1, 1) = 6(1) = 6$

$f_{xy}(1, 1) = -3$

$D(1, 1) = 36(1)(1) - 9 = 27 > 0$

$f_{xx}(1, 1) = 6 > 0$ より、$(1, 1)$ で極小値をとる。

極小値は $f(1, 1) = (1)^3 + (1)^3 - 3(1)(1) + 9 = 1 + 1 - 3 + 9 = 8$

3. 最終的な答え

(1) $f(x, y)$ は $(0, 0)$ で極値をとらない。理由は、$(0, 0)$ でヘッセ行列式が負となるため、鞍点となるからである。

(2) $f(x, y)$ が極値をとる点は $(1, 1)$ であり、極小値 $8$ をとる。