$t$ を0でない実数の定数とする。2つの2次方程式 $x^2 - 3tx + 6t = 0$ と $tx^2 + x + 2t = 0$ が共通の実数解をもつとき、共通の実数解と $t$ の値を求めよ。

代数学二次方程式共通解連立方程式因数分解
2025/7/9

1. 問題の内容

tt を0でない実数の定数とする。2つの2次方程式 x23tx+6t=0x^2 - 3tx + 6t = 0tx2+x+2t=0tx^2 + x + 2t = 0 が共通の実数解をもつとき、共通の実数解と tt の値を求めよ。

2. 解き方の手順

共通の実数解を α\alpha とおくと、
α23tα+6t=0(1)\alpha^2 - 3t\alpha + 6t = 0 \quad \cdots (1)
tα2+α+2t=0(2)t\alpha^2 + \alpha + 2t = 0 \quad \cdots (2)
(1) ×t\times t - (2) より
tα23t2α+6t2(tα2+α+2t)=0t\alpha^2 - 3t^2\alpha + 6t^2 - (t\alpha^2 + \alpha + 2t) = 0
3t2αα+6t22t=0-3t^2\alpha - \alpha + 6t^2 - 2t = 0
(3t2+1)α+2t(3t1)=0-(3t^2 + 1)\alpha + 2t(3t - 1) = 0
(3t2+1)α=2t(3t1)(3t^2 + 1)\alpha = 2t(3t - 1)
α=2t(3t1)3t2+1(3)\alpha = \frac{2t(3t - 1)}{3t^2 + 1} \quad \cdots (3)
(3)を(1)に代入して
(2t(3t1)3t2+1)23t2t(3t1)3t2+1+6t=0(\frac{2t(3t - 1)}{3t^2 + 1})^2 - 3t\frac{2t(3t - 1)}{3t^2 + 1} + 6t = 0
4t2(3t1)26t2(3t1)(3t2+1)+6t(3t2+1)2=04t^2(3t - 1)^2 - 6t^2(3t - 1)(3t^2 + 1) + 6t(3t^2 + 1)^2 = 0
t0t \neq 0 より、tt で割って
2t(3t1)23t(3t1)(3t2+1)+3(3t2+1)2=02t(3t - 1)^2 - 3t(3t - 1)(3t^2 + 1) + 3(3t^2 + 1)^2 = 0
2t(9t26t+1)3t(9t33t2+3t1)+3(9t4+6t2+1)=02t(9t^2 - 6t + 1) - 3t(9t^3 - 3t^2 + 3t - 1) + 3(9t^4 + 6t^2 + 1) = 0
18t312t2+2t27t4+9t39t2+3t+27t4+18t2+3=018t^3 - 12t^2 + 2t - 27t^4 + 9t^3 - 9t^2 + 3t + 27t^4 + 18t^2 + 3 = 0
27t33t2+5t+3=027t^3 - 3t^2 + 5t + 3 = 0
ここで、t=13t = -\frac{1}{3} を代入すると、
27(127)3(19)+5(13)+3=11353+3=12+3=027(-\frac{1}{27}) - 3(\frac{1}{9}) + 5(-\frac{1}{3}) + 3 = -1 - \frac{1}{3} - \frac{5}{3} + 3 = -1 - 2 + 3 = 0
したがって、t=13t = -\frac{1}{3} は解である。
(t+13)(27t212t+9)=0(t + \frac{1}{3})(27t^2 - 12t + 9) = 0
(3t+1)(9t24t+3)=0(3t + 1)(9t^2 - 4t + 3) = 0
9t24t+3=09t^2 - 4t + 3 = 0 の判別式は、D=(4)24(9)(3)=16108=92<0D = (-4)^2 - 4(9)(3) = 16 - 108 = -92 < 0 なので、実数解を持たない。
したがって、t=13t = -\frac{1}{3} である。
α=2t(3t1)3t2+1=2(13)(11)3(19)+1=4313+1=4343=1\alpha = \frac{2t(3t - 1)}{3t^2 + 1} = \frac{2(-\frac{1}{3})(-1 - 1)}{3(\frac{1}{9}) + 1} = \frac{\frac{4}{3}}{\frac{1}{3} + 1} = \frac{\frac{4}{3}}{\frac{4}{3}} = 1

3. 最終的な答え

共通の実数解は 11 で、t=13t = -\frac{1}{3}

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