複素数平面上に2点P($z$)、Q($w$)がある。複素数$z$は方程式 $|z + 5i| = 1$を満たす。$w = (1 + i)z$を満たすとき、点Qが描く円の中心と半径を求め、さらに線分PQの最小値を求めよ。

1. 問題の内容

複素数平面上に2点P($z$)、Q($w$)がある。複素数$z$は方程式 $|z + 5i| = 1$を満たす。$w = (1 + i)z$を満たすとき、点Qが描く円の中心と半径を求め、さらに線分PQの最小値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) $w = (1 + i)z$ より、$z = \frac{w}{1 + i} = \frac{w(1 - i)}{(1 + i)(1 - i)} = \frac{w(1 - i)}{2}$ である。

(2) $|z + 5i| = 1$ に $z = \frac{w(1 - i)}{2}$ を代入すると、

$|\frac{w(1 - i)}{2} + 5i| = 1$

$|w(1 - i) + 10i| = 2$

$|w(1 - i) - 10(-i)| = 2$

$|w - \frac{10i}{1 - i}| = \frac{2}{|1 - i|}$

$|w - \frac{10i(1 + i)}{(1 - i)(1 + i)}| = \frac{2}{\sqrt{1^2 + (-1)^2}}$

$|w - \frac{10i - 10}{2}| = \frac{2}{\sqrt{2}}$

$|w - (-5 + 5i)| = \sqrt{2}$

したがって、点Q($w$)は中心が $-5 + 5i$、半径が $\sqrt{2}$ の円を描く。

(3) $w = (1 + i)z$ より、$z = \frac{w}{1 + i}$。

線分PQの長さは、$|w - z| = |w - \frac{w}{1 + i}| = |w(1 - \frac{1}{1 + i})| = |w(\frac{1 + i - 1}{1 + i})| = |w(\frac{i}{1 + i})| = |w(\frac{i(1 - i)}{(1 + i)(1 - i)})| = |w(\frac{i + 1}{2})| = |\frac{1 + i}{2}w| = |\frac{1 + i}{2}| |w| = \frac{\sqrt{2}}{2}|w|$

$|z + 5i| = 1$ より、$|z| \geq |-5i| - 1 = 5 - 1 = 4$

点Qは中心が $-5 + 5i$、半径が $\sqrt{2}$ の円を描くので、原点Oから中心までの距離は $|-5 + 5i| = \sqrt{(-5)^2 + 5^2} = \sqrt{50} = 5\sqrt{2}$ である。

円上の点Qまでの距離の最小値は $5\sqrt{2} - \sqrt{2} = 4\sqrt{2}$ である。

したがって、$|w|$ の最小値は $4\sqrt{2}$ である。

最小値は $\frac{\sqrt{2}}{2} \cdot 4\sqrt{2} = \frac{\sqrt{2}}{2} \cdot 4\sqrt{2} = \frac{8}{2} = 4$。

3. 最終的な答え

中心：-5, 5

半径：√2

線分PQの最小値：4