空間に同一直線上にない3点O, A, Bと点Pがある。平面$\alpha$はO, A, Bを通る。$\overrightarrow{OA} = \vec{a}$, $\overrightarrow{OB} = \vec{b}$, $\overrightarrow{OP} = \vec{p}$とおく。 $|\vec{a}| = \sqrt{2}$, $|\vec{b}| = \sqrt{2}$, $\vec{a} \cdot \vec{b} = -1$, $\vec{p} \cdot \vec{a} = 2$, $\vec{p} \cdot \vec{b} = -2$が与えられている。 (1) $\vec{p} - s\vec{a} - t\vec{b}$が平面$\alpha$に垂直になるように実数$s, t$を求める。 (2) 平面$\alpha$に関して点Pと対称な点をQとするとき、ベクトル$\overrightarrow{OQ}$を$\vec{a}, \vec{b}, \vec{p}$を用いて表す。 (3) 三角形OPQの面積が$\frac{2\sqrt{2}}{3}$のとき、$|\vec{p}|$を求める。

幾何学ベクトル空間図形内積対称面積
2025/7/9

1. 問題の内容

空間に同一直線上にない3点O, A, Bと点Pがある。平面α\alphaはO, A, Bを通る。OA=a\overrightarrow{OA} = \vec{a}, OB=b\overrightarrow{OB} = \vec{b}, OP=p\overrightarrow{OP} = \vec{p}とおく。
a=2|\vec{a}| = \sqrt{2}, b=2|\vec{b}| = \sqrt{2}, ab=1\vec{a} \cdot \vec{b} = -1, pa=2\vec{p} \cdot \vec{a} = 2, pb=2\vec{p} \cdot \vec{b} = -2が与えられている。
(1) psatb\vec{p} - s\vec{a} - t\vec{b}が平面α\alphaに垂直になるように実数s,ts, tを求める。
(2) 平面α\alphaに関して点Pと対称な点をQとするとき、ベクトルOQ\overrightarrow{OQ}a,b,p\vec{a}, \vec{b}, \vec{p}を用いて表す。
(3) 三角形OPQの面積が223\frac{2\sqrt{2}}{3}のとき、p|\vec{p}|を求める。

2. 解き方の手順

(1) psatb\vec{p} - s\vec{a} - t\vec{b}が平面α\alphaに垂直であるから、a\vec{a}b\vec{b}の両方に垂直である。したがって、
(psatb)a=0(\vec{p} - s\vec{a} - t\vec{b}) \cdot \vec{a} = 0
(psatb)b=0(\vec{p} - s\vec{a} - t\vec{b}) \cdot \vec{b} = 0
が成り立つ。これを展開すると、
pasa2t(ab)=0\vec{p} \cdot \vec{a} - s|\vec{a}|^2 - t(\vec{a} \cdot \vec{b}) = 0
pbs(ab)tb2=0\vec{p} \cdot \vec{b} - s(\vec{a} \cdot \vec{b}) - t|\vec{b}|^2 = 0
与えられた値を代入すると、
22s+t=02 - 2s + t = 0
2+s2t=0-2 + s - 2t = 0
この連立方程式を解くと、
2st=22s - t = 2
s2t=2s - 2t = 2
上式から下式を2倍すると、
2st=22s - t = 2
2s4t=42s - 4t = 4
差をとると、3t=23t = -2よりt=23t = -\frac{2}{3}
s=2+2t=243=23s = 2 + 2t = 2 - \frac{4}{3} = \frac{2}{3}
したがって、s=23,t=23s = \frac{2}{3}, t = -\frac{2}{3}
(2) 平面α\alphaに関してPとQが対称であるから、OQ=q\overrightarrow{OQ} = \vec{q}とすると、OQ=OP2(psatb)=p2(p23a+23b)=p+43a43b\overrightarrow{OQ} = \overrightarrow{OP} - 2(\vec{p} - s\vec{a} - t\vec{b}) = \vec{p} - 2(\vec{p} - \frac{2}{3}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b}) = -\vec{p} + \frac{4}{3}\vec{a} - \frac{4}{3}\vec{b}
OQ=p+43a43b\overrightarrow{OQ} = -\vec{p} + \frac{4}{3}\vec{a} - \frac{4}{3}\vec{b}
(3) OPQ\triangle OPQの面積は223\frac{2\sqrt{2}}{3}である。
OPQ=12OP×OQ=12p×(p+43a43b)=12p×(43a43b)=23p×(ab)\triangle OPQ = \frac{1}{2}|\overrightarrow{OP} \times \overrightarrow{OQ}| = \frac{1}{2}|\vec{p} \times (-\vec{p} + \frac{4}{3}\vec{a} - \frac{4}{3}\vec{b})| = \frac{1}{2}|\vec{p} \times (\frac{4}{3}\vec{a} - \frac{4}{3}\vec{b})| = \frac{2}{3}|\vec{p} \times (\vec{a} - \vec{b})|
したがって、23p×(ab)=223\frac{2}{3}|\vec{p} \times (\vec{a} - \vec{b})| = \frac{2\sqrt{2}}{3}よりp×(ab)=2|\vec{p} \times (\vec{a} - \vec{b})| = \sqrt{2}
p×(ab)2=p2ab2(p(ab))2=p2(a2+b22ab)(papb)2|\vec{p} \times (\vec{a} - \vec{b})|^2 = |\vec{p}|^2|\vec{a} - \vec{b}|^2 - (\vec{p} \cdot (\vec{a} - \vec{b}))^2 = |\vec{p}|^2(|\vec{a}|^2 + |\vec{b}|^2 - 2\vec{a} \cdot \vec{b}) - (\vec{p} \cdot \vec{a} - \vec{p} \cdot \vec{b})^2
=p2(2+2+2)(2(2))2=6p216= |\vec{p}|^2(2 + 2 + 2) - (2 - (-2))^2 = 6|\vec{p}|^2 - 16
6p216=26|\vec{p}|^2 - 16 = 2より6p2=186|\vec{p}|^2 = 18
p2=3|\vec{p}|^2 = 3
p=3|\vec{p}| = \sqrt{3}

3. 最終的な答え

(1) s=23,t=23s = \frac{2}{3}, t = -\frac{2}{3}
(2) OQ=p+43a43b\overrightarrow{OQ} = -\vec{p} + \frac{4}{3}\vec{a} - \frac{4}{3}\vec{b}
(3) p=3|\vec{p}| = \sqrt{3}

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