ある産院で年間210回の出産があり、双生児が生まれる確率が150回に1回であるとする。このとき、双生児が2回以上生まれる確率を求める。

確率論・統計学二項分布ポアソン分布確率統計
2025/7/9

1. 問題の内容

ある産院で年間210回の出産があり、双生児が生まれる確率が150回に1回であるとする。このとき、双生児が2回以上生まれる確率を求める。

2. 解き方の手順

この問題は二項分布を用いて解くことができます。
- 双生児が生まれる確率 ppp=1150p = \frac{1}{150} です。
- 出産の回数 nnn=210n = 210 です。
- 双生児が生まれる回数を表す確率変数 XX は、二項分布 B(n,p)B(n, p) に従います。つまり、XB(210,1150)X \sim B(210, \frac{1}{150}) です。
- 求める確率は P(X2)P(X \geq 2) です。これは、1から P(X=0)P(X=0)P(X=1)P(X=1) を引いたものです。
P(X2)=1P(X=0)P(X=1)P(X \geq 2) = 1 - P(X=0) - P(X=1)
二項分布の確率質量関数は以下の通りです。
P(X=k)=(nk)pk(1p)nkP(X=k) = \binom{n}{k} p^k (1-p)^{n-k}
P(X=0)=(2100)(1150)0(11150)2100=(11150)210=(149150)210P(X=0) = \binom{210}{0} (\frac{1}{150})^0 (1-\frac{1}{150})^{210-0} = (1-\frac{1}{150})^{210} = (\frac{149}{150})^{210}
P(X=1)=(2101)(1150)1(11150)2101=210×1150×(149150)209=210150(149150)209P(X=1) = \binom{210}{1} (\frac{1}{150})^1 (1-\frac{1}{150})^{210-1} = 210 \times \frac{1}{150} \times (\frac{149}{150})^{209} = \frac{210}{150} (\frac{149}{150})^{209}
計算を簡単にするために、ポアソン分布で近似します。ポアソン分布のパラメータ λ\lambdaλ=np=210×1150=210150=1.4\lambda = np = 210 \times \frac{1}{150} = \frac{210}{150} = 1.4 です。
ポアソン分布の確率質量関数は以下の通りです。
P(X=k)=eλλkk!P(X=k) = \frac{e^{-\lambda} \lambda^k}{k!}
P(X=0)=e1.41.400!=e1.40.2466P(X=0) = \frac{e^{-1.4} 1.4^0}{0!} = e^{-1.4} \approx 0.2466
P(X=1)=e1.41.411!=1.4e1.40.3452P(X=1) = \frac{e^{-1.4} 1.4^1}{1!} = 1.4e^{-1.4} \approx 0.3452
P(X2)=1P(X=0)P(X=1)=10.24660.3452=10.5918=0.4082P(X \geq 2) = 1 - P(X=0) - P(X=1) = 1 - 0.2466 - 0.3452 = 1 - 0.5918 = 0.4082
小数第3位までなので、0.408

3. 最終的な答え

0.408

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