1. 問題の内容
問題2は、ベルンシュタインの定理について、(1) 定理の内容を述べ、(2) その定理を証明することを求めています。
2. 解き方の手順
(1) ベルンシュタインの定理を述べます。
ベルンシュタインの定理(または、シュレーダー・ベルンシュタインの定理)とは、集合 から集合 への単射が存在し、かつ集合 から集合 への単射が存在するならば、 と の間に全単射が存在するという定理です。つまり、 と は対等であると言えます。
(2) ベルンシュタインの定理を証明します。
を単射、 を単射とします。このとき、 と が対等であることを示す必要があります。
とします。
とします。
すると、 が成り立ちます。
とします。
とします。
とします。
すると、 となります。
写像 を以下のように定義します。
ならば とします。
ならば、 となる が存在するので、 かつ です。
このとき、 が存在します。なぜなら、 なので、 の元で、 となり、 が定義できるからです。
()
()
このように定義すると、 は から への全単射となります。
なぜなら、 が全射であり、単射であるからです。
3. 最終的な答え
(1) ベルンシュタインの定理:集合 から集合 への単射が存在し、かつ集合 から集合 への単射が存在するならば、 と の間に全単射が存在する。
(2) 証明は上記参照。