問題2は、ベルンシュタインの定理について、(1) 定理の内容を述べ、(2) その定理を証明することを求めています。

その他集合論写像全単射ベルンシュタインの定理証明
2025/7/9

1. 問題の内容

問題2は、ベルンシュタインの定理について、(1) 定理の内容を述べ、(2) その定理を証明することを求めています。

2. 解き方の手順

(1) ベルンシュタインの定理を述べます。
ベルンシュタインの定理(または、シュレーダー・ベルンシュタインの定理)とは、集合 AA から集合 BB への単射が存在し、かつ集合 BB から集合 AA への単射が存在するならば、AABB の間に全単射が存在するという定理です。つまり、AABB は対等であると言えます。
(2) ベルンシュタインの定理を証明します。
f:ABf: A \to B を単射、g:BAg: B \to A を単射とします。このとき、AABB が対等であることを示す必要があります。
A0=AA_0 = A とします。
An+1=g(f(An))A_{n+1} = g(f(A_n)) とします。
すると、AA1A2A \supset A_1 \supset A_2 \supset \cdots が成り立ちます。
A=n=0AnA' = \bigcap_{n=0}^{\infty} A_n とします。
C=AAC = A \setminus A' とします。
Cn=AnAn+1C_n = A_n \setminus A_{n+1} とします。
すると、C=n=0CnC = \bigcup_{n=0}^{\infty} C_n となります。
写像 h:ABh: A \to B を以下のように定義します。
xAx \in A' ならば h(x)=f(x)h(x) = f(x) とします。
xCx \in C ならば、xCnx \in C_n となる nn が存在するので、xAnx \in A_n かつ xAn+1x \notin A_{n+1} です。
このとき、g1(x)Bg^{-1}(x) \in B が存在します。なぜなら、xAnx \in A_n なので、f(An1)f(A_{n-1}) の元で、f(An1)Bf(A_{n-1}) \subset B となり、 gg が定義できるからです。
h(x)=f(x)h(x) = f(x) (xAx \in A')
h(x)=g1(x)h(x) = g^{-1}(x) (xCx \in C)
このように定義すると、hhAA から BB への全単射となります。
なぜなら、hh が全射であり、単射であるからです。

3. 最終的な答え

(1) ベルンシュタインの定理:集合 AA から集合 BB への単射が存在し、かつ集合 BB から集合 AA への単射が存在するならば、AABB の間に全単射が存在する。
(2) 証明は上記参照。

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