(1) $A = \begin{pmatrix} 1 & a \\ 0 & 1 \end{pmatrix}$ (2) $A = \begin{pmatrix} a & 1 \\ 0 & a \end{pmatrix}$
2025/7/10
はい、承知いたしました。問題文に沿って、各問題を解いていきます。
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1. 問題の内容**
1. $n$ を自然数とするとき、次の2x2行列 $A$ に対して、$A^n$ を求めよ。ここで、$a$ は実数とする。
(1)
(2)
2. 次の条件を満たす1次変換が存在するならば、対応する行列を求めよ。
(1) ベクトル , をそれぞれ , にうつす。
(2) ベクトル , をそれぞれ , にうつす。
3. 次の写像 $f$ は1次変換かどうか判定せよ。1次変換ならば対応する行列を求めよ。
(1) ,
(2) ,
(3) ,
(4) ,
4. $2 \times 2$ 回転行列 $R(\theta) = \begin{pmatrix} \cos\theta & -\sin\theta \\ \sin\theta & \cos\theta \end{pmatrix}$ に対して、等式 $R(\theta_1)R(\theta_2) = R(\theta_1 + \theta_2)$ を示せ。
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2. 解き方の手順**
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1. (1) $A = \begin{pmatrix} 1 & a \\ 0 & 1 \end{pmatrix}$ の場合**
帰納的に と推測できる。
これを数学的帰納法で証明する。
(i) のとき、 で成立。
(ii) のとき が成立すると仮定する。
よって のときも成立する。
したがって、
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1. (2) $A = \begin{pmatrix} a & 1 \\ 0 & a \end{pmatrix}$ の場合**
とおく。ここで は単位行列、
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2. (1) の場合**
求める行列を とする。
より かつ
より かつ
これらの連立方程式を解く。
, より ,
, より ,
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2. (2) の場合**
求める行列を とする。
より かつ
より かつ
は となるので、と矛盾するので、求める行列は存在しない。
**
3. (1) の場合**
よって1次変換であり、対応する行列は
**
3. (2) の場合**
よって1次変換ではない。
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3. (3) の場合**
なので1次変換ではない。
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3. (4) の場合**
なので1次変換ではない。
**
4. の場合**
三角関数の加法定理より、
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3. 最終的な答え**
1. (1) $\begin{pmatrix} 1 & na \\ 0 & 1 \end{pmatrix}$
(2)
2. (1) $\begin{pmatrix} -1/7 & 9/7 \\ -5/7 & 10/7 \end{pmatrix}$
(2) 存在しない
3. (1) 1次変換であり、$\begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix}$
(2) 1次変換ではない
(3) 1次変換ではない
(4) 1次変換ではない