A施設とB施設の発熱量について、B施設の発熱量がA施設より高いと言えるかどうかを、有意水準1%で検定する問題です。帰無仮説は$\mu_2 - \mu_1 \le 0$、対立仮説は$\mu_2 - \mu_1 > 0$です。ここで、$\mu_1$は施設Aの発熱量の母平均、$\mu_2$は施設Bの発熱量の母平均です。検定統計量T=3.07が与えられており、棄却域の境界値tを求め、判定を下す必要があります。

確率論・統計学仮説検定t検定有意水準棄却域母平均
2025/7/10

1. 問題の内容

A施設とB施設の発熱量について、B施設の発熱量がA施設より高いと言えるかどうかを、有意水準1%で検定する問題です。帰無仮説はμ2μ10\mu_2 - \mu_1 \le 0、対立仮説はμ2μ1>0\mu_2 - \mu_1 > 0です。ここで、μ1\mu_1は施設Aの発熱量の母平均、μ2\mu_2は施設Bの発熱量の母平均です。検定統計量T=3.07が与えられており、棄却域の境界値tを求め、判定を下す必要があります。

2. 解き方の手順

まず、この検定は片側検定(右側検定)であることに注意します。なぜなら、対立仮説がμ2μ1>0\mu_2 - \mu_1 > 0だからです。
次に、有意水準α=0.01\alpha = 0.01で右側検定を行うための棄却域の境界値を求めます。テキストから自由度に関する情報がないため、十分大きい自由度(例えば、30以上)のt分布表を参照するか、標準正規分布表を用いて近似します。有意水準1%の片側検定に対応する標準正規分布の臨界値は、2.33程度です。
この問題は教科書の例題のようであり、検定統計量Tがt値として与えられていることから、t分布表を用いるべきです。しかし自由度が不明であるため、ここではt分布表ではなく標準正規分布表を用いて近似的に解答します。
もし自由度が30以上のt分布表を参照できるのであれば、自由度に対応するt値の0.01点の値を境界値として採用します。
標準正規分布表を用いる場合、α=0.01\alpha = 0.01に対応するzz値を求めます。通常、z0.012.33z_{0.01} \approx 2.33です。したがって、棄却域の境界値はt=2.33t = 2.33と近似できます。
最後に、検定統計量T=3.07T = 3.07が棄却域の境界値t=2.33t = 2.33よりも大きいかどうかを判定します。3.07>2.333.07 > 2.33なので、帰無仮説は棄却されます。

3. 最終的な答え

棄却域の境界値: t=2.33t = 2.33
判定:検定統計量T=3.07T=3.07は棄却域の境界値t=2.33t=2.33よりも大きいので、帰無仮説は棄却されます。したがって、有意水準1%で、B施設の発熱量はA施設より高いと言えます。

「確率論・統計学」の関連問題

大人3人と子供3人が輪になって並ぶときの、以下の3つの条件を満たす並び方の数を求めます。 (1) 大人と子供が交互に並ぶ。 (2) 特定の子供A, Bが隣り合う。 (3) 特定の子供A, Bが向かい合...

順列円順列場合の数組み合わせ
2025/7/15

(1) 中学生2人、高校生3人の中から、くじでリーダーと副リーダーを1人ずつ選ぶとき、リーダー、副リーダーともに高校生になる確率を求める。 (2) 4枚のカード(1, 2, 3, 4)の中から、同時に...

確率組み合わせ事象
2025/7/15

箱ひげ図から読み取れる情報をもとに、以下の3つの文が正しいかどうかを判断する問題です。 (1) 四分位範囲は、英語よりも数学の方が大きい。 (2) クラスの半数以上の生徒は、英語の得点が60点以上であ...

箱ひげ図四分位範囲中央値データの分析
2025/7/15

25人の生徒の中から、兼任を認めないで、議長、副議長、書記を各1人選ぶとき、選び方は何通りあるか。

順列組み合わせ場合の数
2025/7/15

Aの袋には赤玉3個と白玉2個、Bの袋には赤玉2個と白玉4個が入っている。A, Bの袋から1個ずつ玉を取り出すとき、 (1) Aから赤玉、Bから白玉を取り出す確率 (2) A, Bから取り出す玉の色が異...

確率事象独立事象確率の計算
2025/7/15

図に示す道路網において、O地点から出発し、以下の条件を満たす最短経路の数を求める。 (1) A地点を通りP地点へ行く経路の数 (2) B地点を通りP地点へ行く経路の数 (3) A地点とB地点の両方を通...

最短経路組み合わせ場合の数経路探索
2025/7/15

1枚の硬貨を3回続けて投げるとき、以下の確率を求めます。 (1) 3回とも表が出る確率 (2) 少なくとも1回は裏が出る確率

確率硬貨余事象
2025/7/15

2枚の硬貨と1個のサイコロを投げるとき、次の確率を求めます。 (1) 硬貨が2枚とも表で、サイコロが偶数の目が出る確率 (2) 硬貨が1枚だけ表で、サイコロが2以下の目が出る確率

確率確率計算事象硬貨サイコロ
2025/7/15

200人を対象にアンケートを実施し、スナック菓子が好きな人が全体の65%であり、そのうち40%がチョコレート菓子も好きと答えている。スナック菓子とチョコレート菓子のいずれも好きではない人が18人いると...

アンケート割合集合百分率
2025/7/15

1から50までの番号が書かれた50枚の札から1枚引くとき、以下の確率を求めます。 (1) 引いた札の番号が3の倍数または4の倍数である確率 (2) 引いた札の番号が3の倍数であるが4の倍数ではない確率

確率倍数排反事象確率の加法定理
2025/7/15