AさんとBさんがゲームを100回行い、Aさんが60回、Bさんが40回勝利しました。このとき、AさんがBさんよりこのゲームが強いと言えるかどうかを、有意水準5%および1%で仮説検定します。
2025/7/10
1. 問題の内容
AさんとBさんがゲームを100回行い、Aさんが60回、Bさんが40回勝利しました。このとき、AさんがBさんよりこのゲームが強いと言えるかどうかを、有意水準5%および1%で仮説検定します。
2. 解き方の手順
この問題は、二項検定を使って解くことができます。
帰無仮説: AさんとBさんのゲームの強さに差はない(Aさんの勝率は50%である)。
対立仮説: AさんはBさんより強い(Aさんの勝率は50%より高い)。
Aさんの勝率をとすると、
帰無仮説は 、
対立仮説は
となります。
標本数 、Aさんの勝利数 です。
Aさんの標本勝率は です。
二項検定の検定統計量(近似的に正規分布に従う)は、次のように計算できます。
ここで、は帰無仮説における勝率で、ここでは0.5です。
したがって、
有意水準5%の場合、片側検定の臨界値は1.645です。
有意水準1%の場合、片側検定の臨界値は2.326です。
計算されたz値(2)を有意水準5%および1%の臨界値と比較します。
3. 最終的な答え
* 有意水準5%の場合: 計算されたz値(2)は臨界値(1.645)よりも大きいため、帰無仮説は棄却されます。したがって、AさんはBさんより強いと言えます。
* 有意水準1%の場合: 計算されたz値(2)は臨界値(2.326)よりも小さいため、帰無仮説は棄却されません。したがって、AさんはBさんより強いとは言えません。
まとめると、
* 有意水準5%の場合:AさんはBさんより強いと言える。
* 有意水準1%の場合:AさんはBさんより強いとは言えない。