以下の8つの問題について答える。 (1) $\sqrt{252n}$ の値が整数となるような正の整数 $n$ のうち、最も小さいものを求めよ。 (2) $\sqrt{\frac{1800}{n}}$ が整数となるような自然数 $n$ は、何個あるか求めなさい。 (3) $\sqrt{126-9n}$ が整数となるような最も小さい自然数 $n$ を求めよ。 (4) $\sqrt{78-7a}$ の値が整数となるような、素数ではない自然数 $a$ の値を求めなさい。 (5) $\sqrt{7}$ の整数部分を $a$、小数部分を $b$ とするとき、$a, b$ の値を求めなさい。 (6) $\sqrt{24}$ の小数部分を $a$ とするとき、$(a+4)^2 = $ である。 (7) $3.7 < \sqrt{a} \le 4$ を満たす自然数 $a$ の個数を求めると、何個である。 (8) $x+y = \sqrt{10}, x-y = \sqrt{2}$ のとき、$x^2 - y^2 = $ 、$\frac{x}{y} - \frac{y}{x} = $ である。

1. 問題の内容

以下の8つの問題について答える。

(1) $\sqrt{252n}$ の値が整数となるような正の整数 $n$ のうち、最も小さいものを求めよ。

(2) $\sqrt{\frac{1800}{n}}$ が整数となるような自然数 $n$ は、何個あるか求めなさい。

(3) $\sqrt{126-9n}$ が整数となるような最も小さい自然数 $n$ を求めよ。

(4) $\sqrt{78-7a}$ の値が整数となるような、素数ではない自然数 $a$ の値を求めなさい。

(5) $\sqrt{7}$ の整数部分を $a$、小数部分を $b$ とするとき、$a, b$ の値を求めなさい。

(6) $\sqrt{24}$ の小数部分を $a$ とするとき、$(a+4)^2 =$ である。

(7) $3.7 < \sqrt{a} \le 4$ を満たす自然数 $a$ の個数を求めると、何個である。

(8) $x+y = \sqrt{10}, x-y = \sqrt{2}$ のとき、$x^2 - y^2 =$ 、$\frac{x}{y} - \frac{y}{x} =$ である。

2. 解き方の手順

(1)

$\sqrt{252n}$ が整数になるためには、$252n$ が平方数である必要がある。

$252 = 2^2 \cdot 3^2 \cdot 7$ なので、$n = 7$ とすると、$252n = 2^2 \cdot 3^2 \cdot 7^2 = (2 \cdot 3 \cdot 7)^2 = 42^2$ となり、整数になる。

(2)

$\sqrt{\frac{1800}{n}}$ が整数になるためには、$\frac{1800}{n}$ が平方数である必要がある。

$1800 = 2^3 \cdot 3^2 \cdot 5^2 = 2 \cdot (2 \cdot 3 \cdot 5)^2 = 2 \cdot 30^2$

$\frac{1800}{n}$ が平方数となるのは、$n = 2k^2$ (kは整数) のとき。

$\frac{1800}{n} = \frac{2^3 \cdot 3^2 \cdot 5^2}{n}$

$n$ は $1800$ の約数でなければならない。

$\frac{1800}{n} = \frac{1800}{2} = 900 = 30^2$

$\frac{1800}{n} = \frac{1800}{8} = 225 = 15^2$

$\frac{1800}{n} = \frac{1800}{50} = 36 = 6^2$

$\frac{1800}{n} = \frac{1800}{200} = 9 = 3^2$

$\frac{1800}{n} = \frac{1800}{450} = 4 = 2^2$

$\frac{1800}{n} = \frac{1800}{1800} = 1 = 1^2$

したがって、$n$ は $2, 8, 50, 200, 450, 1800$ の6個。

(3)

$\sqrt{126 - 9n}$ が整数になるためには、$126 - 9n$ が0以上の平方数である必要がある。

$126 - 9n \ge 0$ より、$126 \ge 9n$ つまり $n \le \frac{126}{9} = 14$

$126 - 9n$ が平方数になるのは、$n = 6, 13$ のとき。

$n=14$ とすると、$126 - 9(14) = 0$

$126 - 9n = 0 \Rightarrow n = 14$

$126 - 9n = 1 \Rightarrow 125 = 9n$ は整数解を持たない

$126 - 9n = 4 \Rightarrow 122 = 9n$ は整数解を持たない

$126 - 9n = 9 \Rightarrow 117 = 9n \Rightarrow n = 13$

$126 - 9n = 16 \Rightarrow 110 = 9n$ は整数解を持たない

$126 - 9n = 25 \Rightarrow 101 = 9n$ は整数解を持たない

$126 - 9n = 36 \Rightarrow 90 = 9n \Rightarrow n = 10$

$126 - 9n = 49 \Rightarrow 77 = 9n$ は整数解を持たない

$126 - 9n = 64 \Rightarrow 62 = 9n$ は整数解を持たない

$126 - 9n = 81 \Rightarrow 45 = 9n \Rightarrow n = 5$

$126 - 9n = 100 \Rightarrow 26 = 9n$ は整数解を持たない

$126 - 9n = 121 \Rightarrow 5 = 9n$ は整数解を持たない

$n=5, 6, 10, 13, 14$ の中で最も小さいのは $n=5$

(4)

$\sqrt{78 - 7a}$ が整数になるためには、$78 - 7a$ が0以上の平方数である必要がある。

$78 - 7a \ge 0$ より、$78 \ge 7a$ つまり $a \le \frac{78}{7} \approx 11.14$

$78 - 7a = 0 \Rightarrow 7a = 78$ (解なし)

$78 - 7a = 1 \Rightarrow 7a = 77 \Rightarrow a = 11$

$78 - 7a = 4 \Rightarrow 7a = 74$ (解なし)

$78 - 7a = 9 \Rightarrow 7a = 69$ (解なし)

$78 - 7a = 16 \Rightarrow 7a = 62$ (解なし)

$78 - 7a = 25 \Rightarrow 7a = 53$ (解なし)

$78 - 7a = 36 \Rightarrow 7a = 42 \Rightarrow a = 6$

$78 - 7a = 49 \Rightarrow 7a = 29$ (解なし)

$78 - 7a = 64 \Rightarrow 7a = 14 \Rightarrow a = 2$

$a$ は素数ではない自然数であるから、$a = 6, 11$

$a=2$ は素数なので除外される。

(5)

$2^2 = 4 < 7 < 9 = 3^2$ より、$2 < \sqrt{7} < 3$

したがって、$\sqrt{7}$ の整数部分は $a=2$

小数部分は $b = \sqrt{7} - 2$

(6)

$4^2 = 16 < 24 < 25 = 5^2$ より、$4 < \sqrt{24} < 5$

したがって、$\sqrt{24}$ の整数部分は $4$

小数部分は $a = \sqrt{24} - 4$

$(a+4)^2 = (\sqrt{24} - 4 + 4)^2 = (\sqrt{24})^2 = 24$

(7)

$3.7 < \sqrt{a} \le 4$

$(3.7)^2 < a \le 4^2$

$13.69 < a \le 16$

$a$ は自然数なので、$14 \le a \le 16$

$a = 14, 15, 16$ の3個

(8)

$x+y = \sqrt{10}, x-y = \sqrt{2}$

$x^2 - y^2 = (x+y)(x-y) = \sqrt{10} \cdot \sqrt{2} = \sqrt{20} = 2\sqrt{5}$

$x = \frac{\sqrt{10}+\sqrt{2}}{2}$, $y = \frac{\sqrt{10}-\sqrt{2}}{2}$

$\frac{x}{y} = \frac{\sqrt{10}+\sqrt{2}}{\sqrt{10}-\sqrt{2}} = \frac{(\sqrt{10}+\sqrt{2})^2}{(\sqrt{10}-\sqrt{2})(\sqrt{10}+\sqrt{2})} = \frac{10 + 2\sqrt{20} + 2}{10-2} = \frac{12 + 4\sqrt{5}}{8} = \frac{3 + \sqrt{5}}{2}$

$\frac{y}{x} = \frac{\sqrt{10}-\sqrt{2}}{\sqrt{10}+\sqrt{2}} = \frac{(\sqrt{10}-\sqrt{2})^2}{(\sqrt{10}+\sqrt{2})(\sqrt{10}-\sqrt{2})} = \frac{10 - 2\sqrt{20} + 2}{10-2} = \frac{12 - 4\sqrt{5}}{8} = \frac{3 - \sqrt{5}}{2}$

$\frac{x}{y} - \frac{y}{x} = \frac{3 + \sqrt{5}}{2} - \frac{3 - \sqrt{5}}{2} = \frac{2\sqrt{5}}{2} = \sqrt{5}$

3. 最終的な答え

(1) $n=7$

(2) $6$個

(3) $n=5$

(4) $a=6, 11$

(5) $a=2, b=\sqrt{7}-2$

(6) $24$

(7) $3$個

(8) $x^2 - y^2 = 2\sqrt{5}, \frac{x}{y} - \frac{y}{x} = \sqrt{5}$