$c$ を正の定数とする。放物線 $K: y^2 = 4cx$ を考える。$K$ の焦点を $F$ とし、また $K$ の $y > 0$ 部分に点 $P$ をとる。$P$ における $K$ の接線と $x$ 軸の交点を $Q$ とする。 (1) $F$ の座標を求めよ。 (2) $\triangle FPQ$ は二等辺三角形であることを示せ。 (3) $\triangle FPQ$ が正三角形となるとき、$P$ の座標を求めよ。

1. 問題の内容

$c$ を正の定数とする。放物線 $K: y^2 = 4cx$ を考える。$K$ の焦点を $F$ とし、また $K$ の $y > 0$ 部分に点 $P$ をとる。$P$ における $K$ の接線と $x$ 軸の交点を $Q$ とする。

(1) $F$ の座標を求めよ。

(2) $\triangle FPQ$ は二等辺三角形であることを示せ。

(3) $\triangle FPQ$ が正三角形となるとき、$P$ の座標を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 放物線 $y^2 = 4cx$ の焦点の座標は $(c, 0)$ である。

(2) 点 $P$ の座標を $(x_0, y_0)$ ($y_0 > 0$) とおく。

$P$ は放物線 $K$ 上にあるので、$y_0^2 = 4cx_0$。

$y^2 = 4cx$ の両辺を $x$ で微分すると、$2y \frac{dy}{dx} = 4c$ より、$\frac{dy}{dx} = \frac{2c}{y}$。

点 $P$ における接線の傾きは $\frac{2c}{y_0}$ なので、接線の方程式は、

$y - y_0 = \frac{2c}{y_0}(x - x_0)$

$y = 0$ とすると、$-y_0 = \frac{2c}{y_0}(x - x_0)$

$x - x_0 = -\frac{y_0^2}{2c} = -\frac{4cx_0}{2c} = -2x_0$

$x = x_0 - 2x_0 = -x_0$

よって、$Q$ の座標は $(-x_0, 0)$。

$FP^2 = (x_0 - c)^2 + y_0^2 = (x_0 - c)^2 + 4cx_0 = x_0^2 - 2cx_0 + c^2 + 4cx_0 = x_0^2 + 2cx_0 + c^2 = (x_0 + c)^2$

$FP = x_0 + c$ ($x_0 + c > 0$ より)

$PQ^2 = (x_0 - (-x_0))^2 + (y_0 - 0)^2 = (2x_0)^2 + y_0^2 = 4x_0^2 + 4cx_0 = 4x_0(x_0 + c)$

$PQ = 2\sqrt{x_0(x_0+c)}$

$QF = |-x_0 - c| = |x_0 + c| = x_0 + c$

したがって、$FP = QF$。よって $\triangle FPQ$ は二等辺三角形である。

(3) $\triangle FPQ$ が正三角形となるのは、$FP = PQ$ のとき。

$x_0 + c = 2\sqrt{x_0(x_0 + c)}$

$(x_0 + c)^2 = 4x_0(x_0 + c)$

$x_0 + c = 4x_0$ ($x_0 + c > 0$ より)

$3x_0 = c$

$x_0 = \frac{c}{3}$

$y_0^2 = 4c \cdot \frac{c}{3} = \frac{4c^2}{3}$

$y_0 = \frac{2c}{\sqrt{3}} = \frac{2\sqrt{3}c}{3}$ ($y_0 > 0$ より)

したがって、$P$ の座標は $(\frac{c}{3}, \frac{2\sqrt{3}c}{3})$。

3. 最終的な答え

(1) $F(c, 0)$

(2) $\triangle FPQ$ は二等辺三角形である。（証明は上記参照）

(3) $P(\frac{c}{3}, \frac{2\sqrt{3}c}{3})$