与えられた行列 $A = \begin{pmatrix} 0 & 2 \\ 1 & -1 \end{pmatrix}$ の固有値と、それぞれの固有値に対応する固有ベクトルを一つずつ求める問題です。

代数学線形代数行列固有値固有ベクトル特性方程式
2025/7/11

1. 問題の内容

与えられた行列 A=(0211)A = \begin{pmatrix} 0 & 2 \\ 1 & -1 \end{pmatrix} の固有値と、それぞれの固有値に対応する固有ベクトルを一つずつ求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、固有値を求めるために、特性方程式を解きます。特性方程式は、det(AλI)=0\det(A - \lambda I) = 0 で与えられます。ここで、II は単位行列であり、λλ は固有値を表します。
AλI=(0λ211λ)=(λ211λ)A - \lambda I = \begin{pmatrix} 0 - \lambda & 2 \\ 1 & -1 - \lambda \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -\lambda & 2 \\ 1 & -1 - \lambda \end{pmatrix}
特性方程式は次のようになります。
det(AλI)=(λ)(1λ)(2)(1)=λ2+λ2=0\det(A - \lambda I) = (-\lambda)(-1 - \lambda) - (2)(1) = \lambda^2 + \lambda - 2 = 0
この二次方程式を解くと、固有値 λ\lambda が求められます。
λ2+λ2=(λ+2)(λ1)=0\lambda^2 + \lambda - 2 = (\lambda + 2)(\lambda - 1) = 0
したがって、固有値は λ1=1\lambda_1 = 1λ2=2\lambda_2 = -2 です。
次に、それぞれの固有値に対応する固有ベクトルを求めます。
(i) λ1=1\lambda_1 = 1 の場合:
(Aλ1I)v1=0(A - \lambda_1 I)v_1 = 0 を満たすベクトル v1v_1 を求めます。ここで、v1=(xy)v_1 = \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} とします。
(1212)(xy)=(00)\begin{pmatrix} -1 & 2 \\ 1 & -2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}
この連立方程式は、x+2y=0-x + 2y = 0x2y=0x - 2y = 0 を意味します。つまり、x=2yx = 2y となります。y=1y = 1 とすると、x=2x = 2 となり、固有ベクトルは v1=(21)v_1 = \begin{pmatrix} 2 \\ 1 \end{pmatrix} となります。
(ii) λ2=2\lambda_2 = -2 の場合:
(Aλ2I)v2=0(A - \lambda_2 I)v_2 = 0 を満たすベクトル v2v_2 を求めます。ここで、v2=(xy)v_2 = \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} とします。
(2211)(xy)=(00)\begin{pmatrix} 2 & 2 \\ 1 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}
この連立方程式は、2x+2y=02x + 2y = 0x+y=0x + y = 0 を意味します。つまり、x=yx = -y となります。y=1y = 1 とすると、x=1x = -1 となり、固有ベクトルは v2=(11)v_2 = \begin{pmatrix} -1 \\ 1 \end{pmatrix} となります。

3. 最終的な答え

固有値は λ1=1\lambda_1 = 1λ2=2\lambda_2 = -2 です。
λ1=1\lambda_1 = 1 に対応する固有ベクトルは (21)\begin{pmatrix} 2 \\ 1 \end{pmatrix} です。
λ2=2\lambda_2 = -2 に対応する固有ベクトルは (11)\begin{pmatrix} -1 \\ 1 \end{pmatrix} です。

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