(1) 複素数 $z$ が $|z|=1$ を満たすとき、これは複素数平面上で原点中心、半径1の円を表します。また、$|z-1|=|z+1|$ を満たすとき、これは点1と点-1からの距離が等しい点の集合なので、虚軸を表します。この円と虚軸の交点の座標を求めます。 (2) 複素数平面上に点O(0), A($\alpha$), B(2) があります。$\alpha$ は $\alpha^2 - 3\alpha + 3 = 0$ を満たし、$\alpha$ の虚部は正であるとき、$\angle BOA$ の値と、$\triangle BOA$ の外接円の中心の座標を求めます。 (3) 無限級数 $\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{(2n-1)(2n+1)}$ の和を求めます。

代数学複素数複素数平面虚軸二次方程式無限級数部分分数分解
2025/7/12
はい、承知いたしました。問題を解いていきます。

1. 問題の内容

(1) 複素数 zzz=1|z|=1 を満たすとき、これは複素数平面上で原点中心、半径1の円を表します。また、z1=z+1|z-1|=|z+1| を満たすとき、これは点1と点-1からの距離が等しい点の集合なので、虚軸を表します。この円と虚軸の交点の座標を求めます。
(2) 複素数平面上に点O(0), A(α\alpha), B(2) があります。α\alphaα23α+3=0\alpha^2 - 3\alpha + 3 = 0 を満たし、α\alpha の虚部は正であるとき、BOA\angle BOA の値と、BOA\triangle BOA の外接円の中心の座標を求めます。
(3) 無限級数 n=11(2n1)(2n+1)\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{(2n-1)(2n+1)} の和を求めます。

2. 解き方の手順

(1)
z=1|z|=1 より、z=x+yiz=x+yi とすると、x2+y2=1x^2+y^2=1 です。
z1=z+1|z-1|=|z+1| より、x1+yi=x+1+yi|x-1+yi|=|x+1+yi| なので、(x1)2+y2=(x+1)2+y2(x-1)^2+y^2 = (x+1)^2+y^2 となります。
これを整理すると、(x1)2=(x+1)2(x-1)^2 = (x+1)^2 より、x22x+1=x2+2x+1x^2-2x+1 = x^2+2x+1 となり、2x=2x-2x=2x より、x=0x=0 となります。
x=0x=0x2+y2=1x^2+y^2=1 に代入すると、y2=1y^2=1 より、y=±1y=\pm 1 となります。
よって、交点は iii-i であり、これらは yy 軸上に存在します。
問題文が少し不自然ですが、交点の yy 座標の値を聞いていると解釈すると、y=1y=1 または y=1y=-1 のどちらかです。
(2)
α23α+3=0\alpha^2 - 3\alpha + 3 = 0 を解くと、
α=3±9122=3±32=3±i32\alpha = \frac{3 \pm \sqrt{9-12}}{2} = \frac{3 \pm \sqrt{-3}}{2} = \frac{3 \pm i\sqrt{3}}{2}
α\alpha の虚部は正なので、α=3+i32\alpha = \frac{3 + i\sqrt{3}}{2} です。
α=32+32i\alpha = \frac{3}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2} i を極形式で表すと、
α=(32)2+(32)2=94+34=124=3|\alpha| = \sqrt{(\frac{3}{2})^2 + (\frac{\sqrt{3}}{2})^2} = \sqrt{\frac{9}{4} + \frac{3}{4}} = \sqrt{\frac{12}{4}} = \sqrt{3}
arg(α)=arctan(3/23/2)=arctan(33)=π6\arg(\alpha) = \arctan(\frac{\sqrt{3}/2}{3/2}) = \arctan(\frac{\sqrt{3}}{3}) = \frac{\pi}{6}
よって、α=3(cosπ6+isinπ6)\alpha = \sqrt{3}(\cos\frac{\pi}{6} + i\sin\frac{\pi}{6})
OB=2OB = 2, OA=α=3OA = |\alpha| = \sqrt{3}
AOB=arg(2)arg(α)=0π6=π6\angle AOB = \arg(2) - \arg(\alpha) = 0 - \frac{\pi}{6} = - \frac{\pi}{6}
BOA=arg(α/2)=arg(3+i34)=arctan(33)=π6\angle BOA = |\arg(\alpha/2)| = |\arg(\frac{3+i\sqrt{3}}{4})| = \arctan(\frac{\sqrt{3}}{3}) = \frac{\pi}{6}
したがって、BOA=π6\angle BOA = \frac{\pi}{6}
BOA\triangle BOA の外接円の中心を γ\gamma とすると、γ=1+i33=1+33i\gamma = 1 + i\frac{\sqrt{3}}{3} = 1+\frac{\sqrt{3}}{3}i.
(3)
1(2n1)(2n+1)=A2n1+B2n+1\frac{1}{(2n-1)(2n+1)} = \frac{A}{2n-1} + \frac{B}{2n+1} と部分分数分解します。
1=A(2n+1)+B(2n1)1 = A(2n+1) + B(2n-1)
n=12n = \frac{1}{2} を代入すると、1=2A1 = 2A より A=12A = \frac{1}{2}
n=12n = -\frac{1}{2} を代入すると、1=2B1 = -2B より B=12B = -\frac{1}{2}
よって、1(2n1)(2n+1)=12(12n112n+1)\frac{1}{(2n-1)(2n+1)} = \frac{1}{2}(\frac{1}{2n-1} - \frac{1}{2n+1})
n=11(2n1)(2n+1)=12n=1(12n112n+1)\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{(2n-1)(2n+1)} = \frac{1}{2}\sum_{n=1}^{\infty} (\frac{1}{2n-1} - \frac{1}{2n+1})
=12[(113)+(1315)+(1517)+...]=12(1)=12= \frac{1}{2}[(1-\frac{1}{3})+(\frac{1}{3}-\frac{1}{5})+(\frac{1}{5}-\frac{1}{7})+...] = \frac{1}{2}(1) = \frac{1}{2}

3. 最終的な答え

(1) 1
(2) π6\frac{\pi}{6}, 1+33i1 + \frac{\sqrt{3}}{3}i
(3) 12\frac{1}{2}
BOA=π6\angle BOA = \frac{\pi}{6}

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