与えられた積分方程式を満たす関数 $f(x)$ を求めます。問題は二つあります。 (1) $f(x) = e^x - \int_0^1 f(t) dt$ (2) $f(x) = x + \int_0^2 f(t)e^t dt$

1. 問題の内容

与えられた積分方程式を満たす関数 $f(x)$ を求めます。問題は二つあります。

(1) $f(x) = e^x - \int_0^1 f(t) dt$

(2) $f(x) = x + \int_0^2 f(t)e^t dt$

2. 解き方の手順

(1)

まず、積分 $\int_0^1 f(t) dt$ は定数なので、これを $A$ とおきます。

$A = \int_0^1 f(t) dt$

すると、$f(x)$ は次のようになります。

$f(x) = e^x - A$

これを積分に代入します。

$A = \int_0^1 (e^t - A) dt$

$A = \int_0^1 e^t dt - \int_0^1 A dt$

$A = [e^t]_0^1 - [At]_0^1$

$A = e^1 - e^0 - (A - 0)$

$A = e - 1 - A$

$2A = e - 1$

$A = \frac{e-1}{2}$

したがって、$f(x)$ は次のようになります。

$f(x) = e^x - \frac{e-1}{2}$

(2)

同様に、$\int_0^2 f(t)e^t dt$ は定数なので、これを $B$ とおきます。

$B = \int_0^2 f(t)e^t dt$

すると、$f(x)$ は次のようになります。

$f(x) = x + B$

これを積分に代入します。

$B = \int_0^2 (t+B)e^t dt$

$B = \int_0^2 te^t dt + \int_0^2 Be^t dt$

部分積分 $\int te^t dt = te^t - \int e^t dt = te^t - e^t$ を用いると、

$\int_0^2 te^t dt = [te^t - e^t]_0^2 = (2e^2 - e^2) - (0 - e^0) = e^2 + 1$

また、$\int_0^2 Be^t dt = B \int_0^2 e^t dt = B [e^t]_0^2 = B (e^2 - 1)$

したがって、

$B = e^2 + 1 + B(e^2 - 1)$

$B - B(e^2 - 1) = e^2 + 1$

$B(1 - e^2 + 1) = e^2 + 1$

$B(2 - e^2) = e^2 + 1$

$B = \frac{e^2 + 1}{2 - e^2}$

したがって、$f(x)$ は次のようになります。

$f(x) = x + \frac{e^2 + 1}{2 - e^2}$

3. 最終的な答え

(1) $f(x) = e^x - \frac{e-1}{2}$

(2) $f(x) = x + \frac{e^2 + 1}{2 - e^2}$