ロピタルの定理を用いて、極限 $\lim_{x \to 0} \frac{1 - \cos x}{x^2}$ を求めます。

1. 問題の内容

ロピタルの定理を用いて、極限 $\lim_{x \to 0} \frac{1 - \cos x}{x^2}$ を求めます。

2. 解き方の手順

まず、$x \to 0$ のとき、$\frac{1 - \cos x}{x^2}$ は $\frac{0}{0}$ の不定形になることを確認します。

$1 - \cos(0) = 1 - 1 = 0$ であり、$0^2 = 0$ なので、$\frac{0}{0}$ の不定形です。

したがって、ロピタルの定理を適用できます。

ロピタルの定理とは、$\lim_{x \to a} \frac{f(x)}{g(x)}$ が $\frac{0}{0}$ または $\frac{\infty}{\infty}$ の不定形であるとき、$\lim_{x \to a} \frac{f(x)}{g(x)} = \lim_{x \to a} \frac{f'(x)}{g'(x)}$ が成り立つというものです。

$f(x) = 1 - \cos x$ と $g(x) = x^2$ とおきます。

それぞれの導関数を計算します。

$f'(x) = \sin x$

$g'(x) = 2x$

したがって、

$\lim_{x \to 0} \frac{1 - \cos x}{x^2} = \lim_{x \to 0} \frac{\sin x}{2x}$

ここで、$x \to 0$ のとき、$\frac{\sin x}{2x}$ は $\frac{0}{0}$ の不定形になることを確認します。

$\sin(0) = 0$ であり、$2(0) = 0$ なので、$\frac{0}{0}$ の不定形です。

したがって、再度ロピタルの定理を適用できます。

$f_1(x) = \sin x$ と $g_1(x) = 2x$ とおきます。

それぞれの導関数を計算します。

$f_1'(x) = \cos x$

$g_1'(x) = 2$

したがって、

$\lim_{x \to 0} \frac{\sin x}{2x} = \lim_{x \to 0} \frac{\cos x}{2}$

ここで、$x \to 0$ のとき、$\frac{\cos x}{2}$ は $\frac{1}{2}$ に収束します。

$\cos(0) = 1$ なので、$\frac{\cos(0)}{2} = \frac{1}{2}$

したがって、

$\lim_{x \to 0} \frac{\cos x}{2} = \frac{1}{2}$

3. 最終的な答え

$\lim_{x \to 0} \frac{1 - \cos x}{x^2} = \frac{1}{2}$