関数 $f(x)$ が2回微分可能なとき、ロピタルの定理を用いて極限 $$ \lim_{h\to 0} \frac{f(x+2h)-2f(x+h)+f(x)}{h^2} $$ を求める問題です。

解析学極限ロピタルの定理微分二階微分
2025/7/12

1. 問題の内容

関数 f(x)f(x) が2回微分可能なとき、ロピタルの定理を用いて極限
limh0f(x+2h)2f(x+h)+f(x)h2 \lim_{h\to 0} \frac{f(x+2h)-2f(x+h)+f(x)}{h^2}
を求める問題です。

2. 解き方の手順

ロピタルの定理を使うために、まず h0h \to 0 のとき、分子と分母がともに 0 になることを確認します。
分子は f(x+0)2f(x+0)+f(x)=f(x)2f(x)+f(x)=0f(x+0) - 2f(x+0) + f(x) = f(x) - 2f(x) + f(x) = 0 となり、分母は 02=00^2 = 0 となるため、不定形 00\frac{0}{0} です。したがって、ロピタルの定理を適用できます。
まず、分子と分母をそれぞれ hh で微分します。
分子の微分:
ddh[f(x+2h)2f(x+h)+f(x)]=2f(x+2h)2f(x+h) \frac{d}{dh} [f(x+2h)-2f(x+h)+f(x)] = 2f'(x+2h)-2f'(x+h)
分母の微分:
ddh[h2]=2h \frac{d}{dh} [h^2] = 2h
したがって、
limh02f(x+2h)2f(x+h)2h=limh0f(x+2h)f(x+h)h \lim_{h\to 0} \frac{2f'(x+2h)-2f'(x+h)}{2h} = \lim_{h\to 0} \frac{f'(x+2h)-f'(x+h)}{h}
再び、h0h \to 0 のとき、分子と分母がともに 0 になることを確認します。
分子は f(x+0)f(x+0)=f(x)f(x)=0f'(x+0)-f'(x+0) = f'(x) - f'(x) = 0 となり、分母は 0 となるため、不定形 00\frac{0}{0} です。したがって、再度ロピタルの定理を適用できます。
分子と分母をそれぞれ hh で微分します。
分子の微分:
ddh[f(x+2h)f(x+h)]=2f(x+2h)f(x+h) \frac{d}{dh} [f'(x+2h)-f'(x+h)] = 2f''(x+2h)-f''(x+h)
分母の微分:
ddh[h]=1 \frac{d}{dh} [h] = 1
したがって、
limh02f(x+2h)f(x+h)1=2f(x)f(x)=f(x) \lim_{h\to 0} \frac{2f''(x+2h)-f''(x+h)}{1} = 2f''(x) - f''(x) = f''(x)

3. 最終的な答え

limh0f(x+2h)2f(x+h)+f(x)h2=f(x) \lim_{h\to 0} \frac{f(x+2h)-2f(x+h)+f(x)}{h^2} = f''(x)

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