半径 $a$, $b$, $c$ ($a < b < c$) の3つの円が互いに外接しており、それぞれの円の中心を結んでできる三角形$T$が直角三角形になっている。 (1) $c$ を $a$ と $b$ で表せ。 (2) 三角形 $T$ の面積を $a$ と $b$ で表せ。 (3) 三角形 $T$ の内接円の半径 $r$ を求めよ。

幾何学直角三角形三平方の定理内接円
2025/7/13

1. 問題の内容

半径 aa, bb, cc (a<b<ca < b < c) の3つの円が互いに外接しており、それぞれの円の中心を結んでできる三角形TTが直角三角形になっている。
(1) ccaabb で表せ。
(2) 三角形 TT の面積を aabb で表せ。
(3) 三角形 TT の内接円の半径 rr を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
3つの円の中心を結んでできる三角形 TT の各辺の長さは a+ba+b, b+cb+c, c+ac+a である。a<b<ca < b < c より a+b<a+c<b+ca+b < a+c < b+c であるから、斜辺は b+cb+c である。
したがって、三平方の定理より、
(a+b)2+(a+c)2=(b+c)2(a+b)^2 + (a+c)^2 = (b+c)^2
a2+2ab+b2+a2+2ac+c2=b2+2bc+c2a^2 + 2ab + b^2 + a^2 + 2ac + c^2 = b^2 + 2bc + c^2
2a2+2ab+2ac=2bc2a^2 + 2ab + 2ac = 2bc
a2+ab+ac=bca^2 + ab + ac = bc
a2+ab=bcaca^2 + ab = bc - ac
a(a+b)=c(ba)a(a+b) = c(b-a)
c=a(a+b)bac = \frac{a(a+b)}{b-a}
(2)
三角形 TT の面積 SS は、
S=12(a+b)(a+c)S = \frac{1}{2} (a+b)(a+c)
(1)で求めたccの値を代入すると
S=12(a+b)(a+a(a+b)ba)S = \frac{1}{2} (a+b) (a + \frac{a(a+b)}{b-a})
S=12(a+b)(a(ba)+a(a+b)ba)S = \frac{1}{2} (a+b) (\frac{a(b-a) + a(a+b)}{b-a})
S=12(a+b)(aba2+a2+abba)S = \frac{1}{2} (a+b) (\frac{ab-a^2 + a^2+ab}{b-a})
S=12(a+b)(2abba)S = \frac{1}{2} (a+b) (\frac{2ab}{b-a})
S=ab(a+b)baS = \frac{ab(a+b)}{b-a}
(3)
三角形 TT の内接円の半径 rr は、
S=12r((a+b)+(a+c)+(b+c))S = \frac{1}{2} r ( (a+b) + (a+c) + (b+c) )
S=12r(2a+2b+2c)S = \frac{1}{2} r (2a + 2b + 2c)
S=r(a+b+c)S = r(a+b+c)
r=Sa+b+cr = \frac{S}{a+b+c}
(1)と(2)の結果を代入する
r=ab(a+b)baa+b+a(a+b)bar = \frac{\frac{ab(a+b)}{b-a}}{a+b+\frac{a(a+b)}{b-a}}
r=ab(a+b)(ba)(a+b)+a(a+b)r = \frac{ab(a+b)}{(b-a)(a+b) + a(a+b)}
r=ab(a+b)(a+b)(ba+a)r = \frac{ab(a+b)}{(a+b)(b-a+a)}
r=ab(a+b)(a+b)br = \frac{ab(a+b)}{(a+b)b}
r=ar = a

3. 最終的な答え

(1) c=a(a+b)bac = \frac{a(a+b)}{b-a}
(2) S=ab(a+b)baS = \frac{ab(a+b)}{b-a}
(3) r=ar = a

「幾何学」の関連問題

与えられた点と直線の間の距離を求める問題です。3つの異なる点と直線に対して、それぞれ距離を計算します。

点と直線の距離幾何学座標平面
2025/7/14

座標平面上に3点 $A(0,1)$, $B(0,2)$, $P(x,x)$ がある。ただし $x>0$ とする。$x$ の値が変化するとき、$\angle APB$ の最大値を求めよ。

座標平面ベクトル内積角度の最大値
2025/7/13

与えられたグラフと一致する三角関数を、①~⑧の中から全て選択する問題です。

三角関数グラフ位相平行移動
2025/7/13

問題は、$AC^2$の値を求める問題です。与えられた式は以下の通りです。 $AC^2 = (\sqrt{6})^2 + (1+\sqrt{3})^2 - 2\sqrt{6}(1+\sqrt{3})$

余弦定理平方根計算
2025/7/13

$AC^2$ を計算する問題です。$AC^2 = (\sqrt{6})^2 + (1+\sqrt{3})^2 - 2\sqrt{6}(1+\sqrt{3})$

三平方の定理平方根計算
2025/7/13

直線 $3x - 2y - 6 = 0$ を $l$ とするとき、直線 $l$ に関して点 $A(-1, 2)$ と対称な点 $B$ の座標を求めよ。

直線点対称座標傾き垂直条件連立方程式
2025/7/13

複素数平面上に点P, Q, Rがあり、それぞれ複素数$z_1, z_2, z_3$で表される。 (1) P, Q, Rが一直線上にあり、かつQが線分PRを2:1に内分するとき、$\frac{z_3 -...

複素数平面複素数図形内分直角三角形
2025/7/13

複素平面上の点 $1+i$ を原点のまわりに反時計回りに $\frac{\pi}{6}$ だけ回転させた点の座標を求める問題です。

複素平面回転複素数三角関数
2025/7/13

練習31の問題です。右の図のような道のある地域で、A地点からB地点まで最短経路で移動する場合について、以下の3つの場合について経路の数を求めます。 (1) AからBまで行く場合 (2) AからCを通っ...

組み合わせ最短経路格子点
2025/7/13

正八角形の8個の頂点から3個の頂点を選んで三角形を作るとき、作れる三角形の個数を求める問題です。

組み合わせ正多角形三角形
2025/7/13