(a) A型の傷が見つからない確率 (b) A型とB型の傷がともに見つかる確率 (c) A型またはB型の傷が見つかる確率 (d) A型とB型の傷がともに見つからない確率

確率論・統計学確率事象の独立性余事象排反事象条件付き確率
2025/7/14
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1. 問題の内容

1. ある商品の傷の検査において、A型の傷が見つかる確率が0.03、B型の傷が見つかる確率が0.05である。A型の傷とB型の傷が見つかる事象は独立であるとする。このとき、以下の確率を求める。

(a) A型の傷が見つからない確率
(b) A型とB型の傷がともに見つかる確率
(c) A型またはB型の傷が見つかる確率
(d) A型とB型の傷がともに見つからない確率

2. ある工場で廃棄物処理を2つの過程で行っている。1次処理の結果は良好($O_1$)、不十分($U_1$)、不良($X_1$)のいずれかであり、2次処理の結果は良好($O_2$)、不良($X_2$)のいずれかである。各処理の結果はそれぞれ等確率で独立であるとする。このとき、以下の確率を求める。

(a) 1次処理の結果が良好ではない確率
(b) 1次処理または2次処理が良好である確率
(c) 1次処理、2次処理ともに不良ではない確率
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2. 解き方の手順

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1. ある商品の傷の検査

(a) A型の傷が見つかる確率をP(A)P(A)とすると、P(A)=0.03P(A) = 0.03である。A型の傷が見つからない確率は、A型の傷が見つかる確率の余事象なので、
1P(A)=10.031 - P(A) = 1 - 0.03
となる。
(b) A型の傷が見つかる事象をA、B型の傷が見つかる事象をBとすると、P(A)=0.03P(A) = 0.03P(B)=0.05P(B) = 0.05である。A型とB型の傷がともに見つかる確率は、AとBが独立であることから、
P(AB)=P(A)×P(B)=0.03×0.05P(A \cap B) = P(A) \times P(B) = 0.03 \times 0.05
となる。
(c) A型またはB型の傷が見つかる確率は、
P(AB)=P(A)+P(B)P(AB)=0.03+0.05(0.03×0.05)P(A \cup B) = P(A) + P(B) - P(A \cap B) = 0.03 + 0.05 - (0.03 \times 0.05)
となる。
(d) A型とB型の傷がともに見つからない確率は、P(AB)P(\overline{A} \cap \overline{B})で表される。AとBが独立なのでA\overline{A}B\overline{B}も独立である。
P(AB)=P(A)×P(B)=(1P(A))×(1P(B))=(10.03)×(10.05)P(\overline{A} \cap \overline{B}) = P(\overline{A}) \times P(\overline{B}) = (1 - P(A)) \times (1 - P(B)) = (1 - 0.03) \times (1 - 0.05)
となる。
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2. ある工場で廃棄物処理

(a) 1次処理の結果は良好(O1O_1)、不十分(U1U_1)、不良(X1X_1)のいずれかであり、各処理の結果は等確率なので、P(O1)=P(U1)=P(X1)=1/3P(O_1) = P(U_1) = P(X_1) = 1/3である。
1次処理の結果が良好ではない確率は、P(O1)=P(U1)+P(X1)=1/3+1/3P(\overline{O_1}) = P(U_1) + P(X_1) = 1/3 + 1/3
となる。
(b) 1次処理が良好である確率をP(O1)P(O_1)、2次処理が良好である確率をP(O2)P(O_2)とすると、
P(O1)=1/3P(O_1) = 1/3P(O2)=1/2P(O_2) = 1/2である。1次処理または2次処理が良好である確率は、
P(O1O2)=P(O1)+P(O2)P(O1O2)=P(O1)+P(O2)P(O1)×P(O2)=1/3+1/2(1/3×1/2)P(O_1 \cup O_2) = P(O_1) + P(O_2) - P(O_1 \cap O_2) = P(O_1) + P(O_2) - P(O_1) \times P(O_2) = 1/3 + 1/2 - (1/3 \times 1/2)
となる。
(c) 1次処理、2次処理ともに不良ではない確率は、1次処理が良好または不十分であり、2次処理が良好である確率に等しい。よって、1次処理が不良でない確率はP(X1)=P(O1)+P(U1)=2/3P(\overline{X_1})= P(O_1) + P(U_1) = 2/3、2次処理が不良でない確率はP(X2)=P(O2)=1/2P(\overline{X_2}) = P(O_2) = 1/2
両者が独立なので、P(X1X2)=P(X1)×P(X2)=2/3×1/2P(\overline{X_1} \cap \overline{X_2}) = P(\overline{X_1}) \times P(\overline{X_2}) = 2/3 \times 1/2
となる。
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3. 最終的な答え

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1. ある商品の傷の検査

(a) A型の傷が見つからない確率:0.97
(b) A型とB型の傷がともに見つかる確率:0.0015
(c) A型またはB型の傷が見つかる確率:0.0785
(d) A型とB型の傷がともに見つからない確率:0.9215
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2. ある工場で廃棄物処理

(a) 1次処理の結果が良好ではない確率:2/3
(b) 1次処理または2次処理が良好である確率:2/3
(c) 1次処理、2次処理ともに不良ではない確率:1/3

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