$n$ を2以上の自然数とします。サイコロを $n$ 回振り、出た目の最大値を $M$、最小値を $L$ とします。 $X = M - L$ とするとき、以下の確率を求めます。 (1) $X = 1$ である確率 (2) $X = 5$ である確率

確率論・統計学確率確率分布サイコロ最大値最小値
2025/7/14

1. 問題の内容

nn を2以上の自然数とします。サイコロを nn 回振り、出た目の最大値を MM、最小値を LL とします。 X=MLX = M - L とするとき、以下の確率を求めます。
(1) X=1X = 1 である確率
(2) X=5X = 5 である確率

2. 解き方の手順

(1) X=1X = 1 となる確率
X=ML=1X = M - L = 1 となるのは、最大値 MM と最小値 LL の差が1の場合です。つまり、L=kL = k とすると、M=k+1M = k+1 となります。ここで、kk は1から5までの整数です。
nn 回のサイコロの目が kk または k+1k+1 のみからなる確率は (26)n=(13)n (\frac{2}{6})^n = (\frac{1}{3})^n です。
このうち、全ての目が kk である確率 (16)n(\frac{1}{6})^n と、全ての目が k+1k+1 である確率 (16)n(\frac{1}{6})^n を除く必要があります。したがって、kkk+1k+1 のみからなる確率は (13)n2(16)n(\frac{1}{3})^n - 2 (\frac{1}{6})^n となります。
kk は 1 から 5 までの値を取るので、求める確率は
5((13)n2(16)n)=5(13n26n)=5(13n22n3n)=52n26n 5 \left( \left( \frac{1}{3} \right)^n - 2 \left( \frac{1}{6} \right)^n \right) = 5 \left( \frac{1}{3^n} - \frac{2}{6^n} \right) = 5 \left( \frac{1}{3^n} - \frac{2}{2^n 3^n} \right) = 5 \frac{2^n - 2}{6^n}
(2) X=5X = 5 となる確率
X=ML=5X = M - L = 5 となるのは、最大値 MM と最小値 LL の差が5の場合です。つまり、L=kL = k とすると、M=k+5M = k+5 となります。ここで、kk は1のみです。
nn 回のサイコロの目が kk または k+5k+5 のみからなる確率は (26)n=(13)n (\frac{2}{6})^n = (\frac{1}{3})^n です。
このうち、全ての目が kk である確率 (16)n(\frac{1}{6})^n と、全ての目が k+5k+5 である確率 (16)n(\frac{1}{6})^n を除く必要があります。したがって、kkk+5k+5 のみからなる確率は (13)n2(16)n(\frac{1}{3})^n - 2 (\frac{1}{6})^n となります。
kk は 1 の値しか取らないので、求める確率は
(13)n2(16)n=13n26n=13n22n3n=2n26n \left( \frac{1}{3} \right)^n - 2 \left( \frac{1}{6} \right)^n = \frac{1}{3^n} - \frac{2}{6^n} = \frac{1}{3^n} - \frac{2}{2^n 3^n} = \frac{2^n - 2}{6^n}

3. 最終的な答え

(1) X=1X = 1 である確率: 5(2n2)6n\frac{5(2^n - 2)}{6^n}
(2) X=5X = 5 である確率: 2n26n\frac{2^n - 2}{6^n}

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